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映画

すずめの戸締まり

雀の戸締まり 映画

はじめに

寧々さんとららぽーと福岡のプレミアムシアターにて鑑賞してきました。深夜回にもかかわらずプレミアムシートの空きがなくて通常料金で鑑賞しましたが、IMAXかと思うくらいに大きな箱で見応えがあってよかったです。

寧々さんとすずめの戸締まり

新海監督は『君の名は。』『天気の子』が大ヒットして東宝のヒットスターとなっているだけに、次の作品もプレッシャーが凄いことになるだろうなと思ってたんですが、今回もしっかりと面白くて一安心です。

大衆向けに丸くなるかと思わせといて、全然そんなことはないあたり気概を感じました。商業性と作品性をうまいバランスで仕上げてきて凄いですね。

以下はネタバレを踏まえて感想などを書いていきます。できれば事前情報なしで見たほうがいいと思うので、鑑賞後の閲覧を推奨します。

緊張感と楽しさと

今回も絵が異様にキレイです。キレイなんですが、監督の過去作を観たときほどには画面の美麗さに酔いしれるとまではいきませんでした。

本作で初めて新海監督の画風に触れる人は驚愕するんじゃないかと思いますが、これだけ綺麗な絵を見ても満足できなくなってしまった、自分の慣れが恐ろしい……人はどこまでも贅沢になれるというのか。

戸締まりをする時の緊迫感あふれる状況は、回を重ねるごとにシチュエーションが変わって、見せ方が多彩でワクワクさせられました。そういった場面とは真逆に、ロードムービーっぽい感じに様々な土地で色々な人と出会う様が面白おかしく、そして暖かく描かれていました。尺の都合でそこまで長時間の描写とはいかないのに、それでもみな印象に残る良さがそれぞれあったかと思います。

神木さんが声優つとめたキャラ芹澤朋也、個人的には『ジャンケットバンク』の獅子神っぽさを感じました。

巻き込まれ系というか世話焼き系というか、あの状況で『けんかをやめて』って選曲したりするあたり、空気読めてるようで読めてないし、あの状況を「闇深ぇ~」で済ませちゃう辺り、いいキャラしてますね。

旅の終わりに

新海監督の作品は結構昔から追いかけてきていたので、そろそろバッドエンドやビターエンドが来てもおかしくないと身構えてつもりなんですが、予想外のところからデッドボールしてしまいました。

公式からは下記のような告知が出ていたようですが、予告編どころか事前情報を全く知らずに鑑賞したからか、あそこまで震災をストレートに扱う作品と途中まで全く意識せず、娯楽作の一環として楽しんでいました。

そして旅の終着地。地名を見てん?と思い、「綺麗、ここが?」というやり取り、南に引っ越したという叔母の言葉、といった要素からまさかまさかと思ったところで想像以上に強烈な描写が待ち受けていて、心を揺さぶられました。

真っ黒な日記帳の日付の演出は近年稀に見る残酷さで、グロテスクなゴア表現などを使わなくても、ここまでショッキングな想いをさせられるのかと二重の意味で衝撃的です。

こういう題材を扱うのに、少なからず葛藤もあったと思います。絶対に反感を買う可能性があるのは監督も重々分かっていたと思います。その覚悟で敢えて攻めの姿勢を隠そうともせず振り下ろされた刀は、自分の心を真っ二つに両断しました。

自分の場合、震災が発覚した瞬間は仕事で宮崎県(偶然ですが、本作での旅の始まりの地ですね)のとある場所にいて、一般的なニュースよりも早く、異様な緊急度をもって惨状を知ることになりました。身の回りでは直接的に被害は受けなかったものの、あの時の初報が強烈すぎて、一生忘れられないものがあります。ましてや実際に被害にあった人は、心穏やかではないでしょう。

秒速5センチメートル』のころは地味で苦味のある作風で、単館上映のミニシアターとかで鑑賞していたのに、今ではシネコンで上映されてすっかり一般向けになった……と思わせておいて、こういう作家性という名の強烈な牙を隠し持っている辺り、ほんと芯のある作品だと思います。

知人の感想が心に残りましたので紹介します。

エンタメ寄りなら軽く観ようと思っていたら伝えたいことがストレートでしたね。今年にみられて良かったです。今回はエンタメ寄りの過去2作と違って観るのが何年か前もしくは後だったら大分感想が変わってたかもと思いましたよ。

作中の震災の表現は中々攻めてましたね。ニュース等で追体験してる人が殆どだけど、今後もう何年かすると震災を知らない世代がでてきたら多分この映画の感想は変わるのかもと思いました。

すずめのように震災当時は幼い子が今では中高生になっていてもおかしくないし、震災の時代を経験した10代の心に響く話はこれが最後になるのかもなと。時間の流れの早さを実感しました。エンタメに逃げて有耶無耶にせずに向き合ったことが今作の良いところですね。

何かを見出す人々

普通の人だったら感想はまぁこんな感じに収まると思うのですが、オタクな人々は様々なものを見つけてしまうようです。

すずめの戸締まりはオタクのリトマス試験紙やでぇ!

そんな見方があったか……と他人事みたいに言ってる自分も、そういえばゼノブレイド2の時は「性癖のデパートやでぇ!」と興奮してたのを思い出しました。なんだかオタクが「いえ、自分より知識のある方は沢山いるから、自分はオタクじゃないっス」って言ってるような気分。

業深ぇ……(CV芹澤朋也)

印象に残った色々な方のツイート

まとめ

お母さんを探す声のシーンは泣きそうになるくらい心が押しつぶされそうになりましたが、最終的には前向きに物語が進み、伏線回収もしっかり行われ、いい映画を見たという満足感とともに帰宅できました。

次の作品も楽しみにしています!

コメント

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