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映画

アバウトタイム

タイムトラベルもので鉄板な要素といえば、やはりタイムパラドックスや過去改変にともない望まない未来がやってくる、といった危機的な展開を想像される方が多いと思います。本作はタイムトラベルものではあるんですが、そういった弊害がほとんど描写されず、否定的に扱われません。どちらかというよタイムトラベルが主体ではなく、恋愛や人生を描くために使われている、といった感じでした。
コメディタッチだからということもあるんですが、割と気楽にタイムトラベルを行うんですよ。タイムトラベルの目的が「素敵な恋をしたい」という息子に対し、賞賛する父親もなんかお茶目でいい味だしてます。こんな風に年を取りたい。
そんな感じなので、タイムトラベルには深刻な理由もありはするものの、結婚式のスピーチが気に食わなかったから、とか彼女の両親の前で失言したから、とかいった「そんなんで時間を戻さなくても……」と言いたくなるようなものが多く、あまり緊張せずに見れる作品かと思います。
とはいえ或るシーンだけは固唾を呑んでしまいました。

という点は気になったものの、そこを超えてからの最終的な人生賛歌とも言える肯定的なラストへの流れは素晴らしいものがありました。派手さはないですし、魂を揺さぶられるような激しさもなく、涙を流すような展開もない作品ではあるんですが、淡々と日常の大切さを問いかける、素敵な作品だと思います。

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