サマータイムマシン・ブルース

これはもう文句なしにオススメの映画です。派手な演出などはないので低予算な部類になると思うんですが、とにかくシナリオがよく出来ています。邦画でいえば『キサラギ』や『アフタースクール』といった作品がお好きな方は、迷わずに見ましょう。
正直、最初の15分くらいは「本当に面白いんだろうか？」と思いながら見てましたが、タイムマシンが出てきた辺りからグイグイと面白くなってきます。あとから見返すと、暇だなーと思ってた冒頭には伏線が入りまくってるので、再度見直すと面白いかと思います。
タイトルにもある通りタイムトラベルものなのですが、今までかつてこんなしょーもない理由でタイムトラベルした作品があったでしょうか（褒めてます）。あまりのくだらなさに声に出して「頭わり〜」って言ってましたよ。
まぁあの時点で頭わるいとか言ってたのはまだ早すぎでした。見終えた今なら分かりますが、登場人物ほぼ全員が頭悪くて、トラブルメーカーしかいません。はたから見てるだけなら最高です（サファリパークでバスの中から窓に顔をつけて下をのぞいてる子供のような気分）。全員がまみりんみたいに他人をイラッとさせる能力を保持してます。
夫婦で見てて途中で何度も声に出して笑ってしまいましたが（河童とか）、実はタイムトラベルモノとして見てもかなりのレベルの高さでした。「え、あれがこう繋がってて、最後にこうなったの？」っていうタイムトラベルものの面白さが詰まってます。
やっぱりシナリオが良く出来ている映画はいいですね。元が演劇だというだけあって、派手なアクションとかで誤魔化さずに、シナリオだけで直球勝負してる良い作品だと思います。