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映画『嘘喰い』

映画 嘘喰い

原作未見の方向けの紹介

漫画『嘘喰い』は世界一おもしろい漫画と思ってて、ブログに嘘喰いカテゴリ用意して伏線解説とかしてるくらい大好きなんです。だから実写映画化と聞いて正直ファンとしては不安感しかなかったんですが、覚悟完了して寧々さんと二人で初日に見てきました。

寧々さんと嘘喰い

事前に覚悟してたほどは悪い出来ではなく、むしろ原作を知らない横浜流星さん目当てのファンの方々が見るのなら、素直に楽しめる出来かと思いました。

なお2022/02/20までは、映画化記念で10巻まで無料公開中です。

特に4巻あたり(映画でも取り扱った「ハングマン」付近)から急激に面白くなりますので、この機会に原作にも触れてみてはいかがでしょうか。

なお映画にあわせて、全1巻(おそらく続刊予定)のスピンオフ作品もあります。

本編を知らなくても、適度に説明があるのでいきなりこっちを読んでも支障はないです。

ただ老婆心ながら申し上げるなら、本編終盤の展開が予測できなくもないので、できれば本編読了後の方がより楽しめるかと思います。

映画で例えるなら『エンドゲーム』を見ないまま『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』を見てしまった、という状況に近いかもしれません。

でもまぁ仮にスピンオフ読了後に本編読んでたら、あまりの面白さに夢中になって細かい所忘れちゃうでしょうから、実質的に問題ないとも言えますね。

いづれにせよ、まずは無料の本編10巻まで読んじゃったら、もう嘘喰いという作品の魔力から逃れられないと思います。

特に終盤にでてくる、流星さんが演じたいと言われてる「エアポーカー」は、漫画に限らず全娯楽作の中においても最高峰の内容になってますので、沢山の方に読んでほしいです。

ぜひとも完走されてみてください。

至高の時を、貴方へ。

おすすめ漫画

ここからは全巻読了した方向けの内容になります。

全49巻を読み終えた貴方、お疲れさまでした。

ようこそ、嘘喰い沼へ。

ようこそ、新たに嘘喰いが読めない地獄へ。

嘘食いを完読したら、とてつもない満足感とともに喪失感が押し寄せてくると思います。

Post Anime Depression Syndrome (PADS)ならぬ、Post USOGUI Depression Syndrome(PUDS)が貴方の心を覆っている事でしょう。

嘘食いを読み終わった喪失感を何で紛らわせればいいのでしょうか。

パンがなければケーキを食べればいいじゃない。

嘘喰いがなければ嘘食いを読み直せばいいじゃない。

嘘喰いファンは全員このような思考に至ると思います。よろしければ全49巻の伏線解説記事もご覧になってみてください。作中で何個カリ梅を食べたか気になる!という拗らせたファンの方にも満足していただけるかも知れません。

こうして嘘喰い周回ランナーと化す人も多いと思いますが、それでも他の似た傾向のある作品を読みたくなるのが人の性。本妻は嘘喰いで、何かあったら戻ってくるのは嘘喰い、それは間違いないのですが、たまには浮気してみたい……そう思ってしまっても仕方がないでしょう。ここまで面白い作品になかなか出会えないゆえに。

そういうわけで、個人的に嘘喰いロス向けな漫画を簡単に紹介します。

バトゥーキ

嘘喰い作者の迫先生が、ヤンジャンアプリにて不定期連載中の格闘漫画(既刊12巻)。

1~2巻あたりは丁寧に物語を描いているので比較的スローペースなのですが、世界観紹介のターンが終わった途端、急にギアが入って抜群に面白くなる感じです。

ギャンブルを扱ってはいないものの、意外な展開などの持ち味は健在です。

あとお笑いの要素が増えてて、これが実に素晴らしい。飲み物を口にしながらだと大惨事になる(なった)ので、水分補給をしっかり済ませてから読みましょう。

嘘喰い同様に、2/20まで無料で11巻まで読めるので、この機会に一気読みしてから最新12巻に挑みましょう!

なお自分のお気に入りキャラは稲荷です(誰も聞いてない)。

エンバンメイズ

賭けダーツを扱った作品なのですが、出てくるプレイヤーは全員満点取るようなダーツ星人だらけ。

そうなった時、勝敗を分けるのはどういう点になるのか……という辺りが面白く、スリリングです。

ダーツだけでここまで盛り上げる技量が凄い!

あと、なかなか類を見ないくらい、主人公の性格が悪くて痛快。それなのに読者に嫌悪感を感じさせないんですよね。

全6巻で完結済なので、手に取りやすい部類ではあるんですが、紙版の新品はなかなか手に入らないかもしれないので、電子版も検討してみてください。

ジャンケットバンク

エンバンメイズの田中一行先生が、週刊ヤングジャンプで連載中(2/18に6巻発売)。

エンバンメイズと違い、多彩なゲームが登場します。嘘喰いとはまた違った魅力があり、独特の設定などによる思わぬ展開と変顔が魅力。

特に4巻のゲーム『ジャックポット・ジニー』の展開が話題になったかと思います。

あまりにも面白いので、木曜0時になったらヤンジャンアプリで課金して即座に読むくらい、楽しみにしている作品です。

なおエンバンメイズ、ジャンケットバンクは迫先生も読まれてるそうです。

原作読了済なファン向けの感想

嘘喰い本編、スピンオフ、バトゥーキなどについて触れている可能性があるので、ここから先は少なくとも嘘喰い全巻読了後に閲覧することを推奨します。

行くぜ!!命がけの映画鑑賞

映画公開の情報とともにやってきた「食ってやったぜ、あんたの嘘。ただし味は……」というシーン、全嘘喰いファンに絶望感を与えたことでしょう。

どんだけ原作改変してるか想像もつかない……

原作と映画は別と理屈では分かってるけど、仮にも嘘喰いの名前を冠してるものに酷評したくない……

そんな思いを抱きつつも、しかし未見のまま文句を言うのは良くないと思い、健康診断の結果を聞きに行くときよりも遥かにどんよりした気分で、初日に映画館へ向かう事にしました。

行くぜ!!命がけの映画鑑賞
↑イメージ図

直前にハーモニカの件も知ってしまってたので、もう酷評せざるをえないだろうと覚悟完了。

原作では勝利を確信した貘は「カリカリ梅」を食べるという設定があるが、当初の撮影では貘がハーモニカを吹くシーンがあったという。

しかし「貘の持ち物はカリカリ梅だけだと横浜くんに言い切られた。いい意味ですが、近年稀にみる頑固者で『絶対吹きません』って。でも彼が正しかった」と中田監督。

横浜は「原作リスペクトなのでカリカリ梅が1番大事。ここにハーモニカが入ってくるとカリカリ梅の強さがなくなってしまう。

もう、何も怖くない(全てが怖い……)。

あまり嘘喰いの事を知らない妻に説明してみたところ「なんでそんな人が監督なの?」と不思議そうな顔で言うから、日本映画界の闇を見た気がします。地獄の底が見えない……

そういうわけでハードルが限りなく低くなった状態で映画を見たのですが……

ありり? 思ってたほど酷くはない?

開始数分での冒頭の時代設定から既に原作無視してて鼻で笑ってしまったのですが(屋形越え……)、そういう細かい原作ファンなら気になるようなところはともかく、観客の知能指数を低く見積もり過ぎな点などはあっても、それ以外の見た目などの部分はかなり頑張ってたんですよね。あまりにもキャラクターの再現度が高すぎて笑っちゃうくらいでした(特にQ大郎)。なおレオに関してはスタッフロールで「居たの?」って驚きましたが、ライオン丸か豪鬼連れてこないと無理でしょうから、まぁ仕方ないかもしれません。

逆に言うと原作知らなければ、細かな「ん?」という違和感を感じないので、逆に素直に楽しめる気がしました(ロデムの変なジャンプとか以外は)。

そういう点からすると、原作ファンとしては改変部分をどこまで許せるかによって、評価が真っ二つに分かれる気がします。

見えないハーモニカ

事前にハーモニカ事件を知ってしまった(過去形)ので、ある意味それが逆に良かったのかもしれません。

楽しみ方としては『ルートレター』(感想)がヤバイと知ってから手を出してしまった時に似てる気がします。サメ映画と知ってて見に行く的な。

カリ梅が出てくるたびに「ここがハーモニカになりそうだったのか、、、」と思ってしまうから作品世界に入り込めず、一歩引いた視線で見てしまってました。けっこう色々な映画を見てきましたが、こんな映画経験は類がないと思います。

イマジナリーハーモニカ商法という表現は実に的確ですね。

まさに我々は存在しないハーモニカを「視て」は笑ってしまっているのです。

『ルートレター』を遊んだあとは実物のカラスを見ただけで苦笑するようになってるんですが、実写『嘘喰い』を見た後に実物のハーモニカ見てしまったら、どれだけ笑ってしまうか想像がつかない……

原作ファンで映画未見の方が「ハーモニカ出るんだろうか……出ないんだろうか……」と悩まれてたので「ハーモニカは出ませんよ」と教えたところ「0ハーモニカなんですね!じゃあ見てみます!」と言われてました。自分はいままで漫画版感想で「c/k(=カリ梅/巻)」といった単位系を新設しましたが、ここに「零ハーモニカ」という単位系が爆誕してしまったようです。いちおう本編ではハーモニカ出ませんが、既にカリ梅見るだけでハーモニカが「視え」ちゃうと伝えるべきだったのかもしれません……

主役の流星さんが「貘さんがハーモニカ吹けるような肺活量あるわけないでしょ!」と抵抗するので精一杯で、他の困った改悪要素まではどうにかできる余裕なかったのかもしれませんが、ほんとこの一点だけでも全嘘喰いファンが救われたし、信用を勝ち取ったと思います。

いっそここまで来たら、DVD発売時はディレクターカットならぬハーモニカカット版も収録したらいかがでしょうか。

貘さんがルーレットのチップを置きまくった後、おもむろにハーモニカ吹くシーン、みんなも見たいでしょ?(見たくねぇよ)

といった感じに、なんだかんだで劇中ではハーモニカ出なかった(我々の脳内以外には)ので、まだこんな冗談交じりに書いてますが、仮にハーモニカ出てきてたらマジギレで怒り狂ってた気がします。

思ったより映画版が酷くなかったと感じたのは、『嘘喰い』26巻のアニメDVD付限定版の件があったので、あのアニメよりはマシか……と自分の何かを納得させたからなのかもしれません。当時は0円ギャンブルで2012/10/19(26巻発売日)を賭けて無かったことにしたいくらい根に持ってましたが、もしハーモニカ出てきてたら2022/02/11を賭けてたんじゃなかろうか。

……返品はお断りだ……ユッキー……

戦犯は誰なのか

俳優さんは概ねしっかりされてたんですが、例外は蘭子役の白石麻衣さん。明らかに無理に配役された感が強く、ご本人は頑張ってると思いましたが、あまりにもミスマッチすぎて気の毒でした。これは彼女自身の責任というよりは、マネージメントの失敗でしょう。杉本彩さんだったらかなりしっくり来ると思ったんですが……

白石さんにしようと決めた人が悪い……と思ってパンフレット読んだら、元凶は監督だったようです。

パンフレットP26より

また、中田は『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20)で仕事をした白石麻衣を鞍馬蘭子役に推薦する。

エグゼクティブ・プロデューサーの濱名一哉によると、「原作のイメージに近い迫力のある人にするか、キャラクターから遠いところにいる人にするか、その二択だった」とのこと。

最終的には中田監督の案を採用することに。「恐らくギャンブルにも縁がないだろうし、啖呵を切ったこともない。そんな白石さんだけに、断られることも覚悟の上でオファーを出しました」と述懐するが、意外にも白石は快諾。

パンフレットP11より(白石さんへの質問)

--貘と蘭子のラブ(?)シーンもありますね。

あのシーンを撮るとき、中田監督がすごくニコニコされていて(笑)。どうやら監督はラブシーンがお好きみたいです。

「本当は、こういうシーンもいっぱい撮りたいんだけどね」っておっしゃっていました。口をとがらせる表情にしても、監督が実際にやってみせてくれたり。

白石さん、断った方が良かったと後悔してるんじゃないでしょうか(所属会社のしがらみでそれも出来なかったのかもしれないですね……)

2時間に収めるためにやむなく改変して、その結果、映画として面白くなるのであればまだ許せるんですが、これじゃただの改悪ですよね。同じ集英社の週刊ジャンプの場合、アニメ化はかなり成功してるんですよね。作品愛が溢れてるし、大事にしようというのが伝わってきます。同じ集英社であっても一枚岩ではないのか、もしくは日本実写映画界だとどうしようもない仕組みでもあるのでしょうか。

なんでここまで感性ずれた事しか出来ないのでしょうか。今までも原作付き映画で改変しまくってるらしいですけど、なんで製作委員会はこの人に監督させようとしたんでしょうか。上映発表のとき、Googleでフルネーム入れた時のサジェストワードが強烈すぎたのが忘れられません。リアルに口から「げっ」って言葉が漏れました。

パンフレットを見ると、あらためて当時の不安が的中してたことがよくわかります。

パンフレットP18より

--主人公・獏を演じた横浜流星さんの印象をお聞かせください。

初めてご一緒しましたが、まるで宮本武蔵と佐々木小次郎のような対峙でしたね(笑)。

意見をぶつけ合う中で、「こいつ頑固やな~」と思ったり(笑)。

カリカリ梅の使い方なんか、彼はこだわりました。ただ、それ以外は小道具に頼らず、演技だけで勝負してくれたんです。

中田監督、なんかこんな事言ってるんでしょうけど。

俺達の流星さんは、カリカリ梅に頼った演技をしようとしたわけではなく、あくまで原作の持ち味を大事にしてるから戦ってくれただけなんですけど。

頑固なのはお前だっ!!!

流星さんにお礼を言うべきだっ!!

監督が”原作をリスペクトして尊重しました”という記事も見たのですが、うわっつらだけ同じにしようとしてるだけで、重要な要素をいろいろと改悪しまくってるから、監督は原作を実は全く読んでないと疑ってます。

「中田監督、あんた嘘つきだね(高らかにハーモニカ演奏)」

迫先生が立会人スピンオフの続きを描かれる気マンマンみたいですが、わざとハーモニカ出してくるんじゃないかとドキドキしてる次第です。

だって「食ってやったぜ、あんたの嘘」という映画オリジナルのセリフの意趣返しに、スピンオフでこんなコマ用意してくださるほどにサービス精神あふれてますから。

嘘つくと、食べるよ

訓練されためんどくさいファンとしては、大爆笑する覚悟もしつつ、新作を待つばかりです。

他の方々によるツイート

ファンアート

原画展について

映画の感想

ハーモニカ

迫先生のスペースがっ!!

映画本編の出来自体は微妙だったものの、監督と脚本以外のスタッフが頑張りをみせてくれた点も見受けられたため、自分なりに色々楽しめたのは行幸でした。

「嘘喰い ハーモニカ」でツイッター検索すると無限に時間が溶けるので要注意です(自分はもう手遅れ)。

そんなこんなで初日は思わぬ夜ふかしをしてしまい、翌朝トイレに行こうと目が覚めたら、なんかiPhoneから通知が来てました。

なんと迫先生がツイッターでスペース開いてるじゃないですかっ!!

年取ると夜ふかししても朝に目が冷めちゃう体質がイヤだったんですが、この時ばかりは感謝です。一気に眠気が覚め、さっそく聞き入るばかりです。あまりに急すぎてトイレ行くのをしばらく忘れるくらい慌ててたので、残念ながら録音などをする心の余裕が有りませんでした。

聞けなかったファンの方も多いと思いますので、ひとまずTogetterにてまとめを作ってみました。少しでも当時の雰囲気が伝われば幸いです。

『嘘喰い』迫先生による2022/02/12スペース「屋形越えが生まれた時の話」 – Togetter

映画公開直後なのに、なぜか迫先生に映画の話題をふらないファンばかりの優しい世界……

こういう思わぬイベントが有ったこともあり、映画『エンドゲーム』が十年に一度あるかのお祭りだとすれば、映画『嘘喰い』は一生に一度あるかどうかの奇祭だったのではないでしょうか。

迫先生とお話できたり、ピエ郎さんにフォローしてもらったり、と映画の思わぬ副産物もあって、ここ数日はとても楽しかったです。

個人的な所感

良かった点

・キャラクターの見た目の再現度が異様に高い

・映画をきっかけに横浜流星さんの株が上がった

・映画をきっかけにスピンオフが読めた

・映画をきっかけに他の嘘喰いファンの方々と交流できた

・映画をきっかけに迫先生とお話できた

・映画をきっかけに迫先生とピエ郎さんのビッグ会談を聞けた

・映画をきっかけにピエ郎さんにフォローしてもらえた

ピエ郎さんにフォローしてもらった!

・ハーモニカを吹かない

悪かった点

・監督

・脚本

・上記を許した製作委員会

まとめ

ハーモニカ防いだ横浜流星さんは、原作ファンのヒーローですね。作品内外共にカッコよかった事もあり、彼のことは一生推します。

横浜流星さんが主演&監督で、迫先生が脚本のエアポーカー、楽しみにまってます!

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