ミッドサマー

花と、太陽と、青空と
映画『ミッドサマー』公式サイト


今年は始まったばかりなのに、すでに今年ベスト3にいれそうな作品を二つも見てしまった感があります。表の衝撃作はパラサイト、裏の衝撃作はミッドサマー、といった心境ですね。パラサイトは是非見て!と素直に勧めるけど、ミッドサマーは恐る恐るやんわりと勧める感じでしょうか。
R15になっただけあって、割とゴア描写が出てくるので、グロ耐性がそこそこ無いと辛いかもしれません。スプラッタ映画みたいに常に内臓が出てるという感じではないのですが、ここぞというところでインパクトがある描写が出てくるので、慣れてない人にはきついかも。
とか言いつつ、自分はグロ耐性そこまでないけど「これにモザイクいれないのか……」と驚きつつもしげしげ見てしまいました。逆に「ここでモザイクかよ!」って半笑いでしたけど。
見た目はきれいな映像で、穏やかな音楽が流れているはずなのに、冒頭から不穏な雰囲気が常につき纏っており、終始異様な緊張感をともなうので、精神力がゴッソリ削り取られる気がします。心身のどちらかが疲れてる時は避けたほうがいいかもしれません。
といった点はあるのですが、『ヘレディタリー 継承』(感想)の監督の作品だけあり、とてつもない作品であるため、できれば見てもらいたいですね。見てしまったら忘れられない作品だと思いますので……いろいろな意味で。
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不気味なシーンは枚挙にいとまがなく、
・飛び降り、そしてハンマーでとどめ
・何が起こってるのか質問したら手をパチンと叩かれた時の佇まい
・死んでると思った宙吊りの体から、飛び出た肺が動いてて、目には花が……
・慣れた手付きで他人の瞼を閉じる
・痛みがなくなる薬をもらったはずなのに、焼かれて悲鳴をあげる生贄
・目を見開いたまま熊を纏ったまま焼かれる姿
・終盤の花だらけになった衣装?でずるずると歩く
あと他の方のツイートですと


と沢山あるわけですが、何よりも恐ろしかったのは
・ラストの笑顔
ではないでしょうか。黒沢清監督の『CURE』のファンという発言からも、あれはある意味救いの話だったのかもしれませんが、自分にはただただ息をのみつつ見ていることしか出来ませんでした。
普通に見るだけでも面白い作品なのですが、仕込みが凄まじく、考察なども捗る作品かと思います。公式サイト右下にある完全解析ページも細かい補足事項があるので、鑑賞後にぜひ読まれてみてください。
しかし恐ろしいことに、ここに書いてあることを読んだうえでも、気になる点が残ったのです。90年周期の割には女王役の写真が妙に多かったり、瞼を指で閉じるのが手慣れてる感じだったり、火事の件はまさかヤツが?と思ったけど時間的に齟齬が……ともやもやしてたところ、こちらの方の考察がかなりしっくりきて驚きました。素晴らしい!


こういう見方も出来るよう、考察の余地を残しているのが凄い作品だと改めて思った次第です。

2時間半近くもある作品なのですが、もう終わってしまったのか、と思うくらいに退屈する間もなく、スタッフロールが終わって場内に明かりが灯ったらほっとしました。帰ってきたんだ、と。
そのあとトイレに行ったら、すれ違う人みんながどんよりした表情になってて、ミッドサマー見てしまったんだろうな、、、と容易に分かる感覚、妻と二人で『ミスト』を見たときを思い出しました。
ある意味、これは若いカップルで見て欲しい映画でもありますね。自分もホラー映画マニアの寧々さんと一緒に観に行って、感想を言い合いたかった……


パンフレットがかなり凝った作りであるからか、全国で品切れ中のようです。公式ツイッターにて増刷中とアナウンスがありましたが、見かけたらすぐに購入した方が無難そうですね。


かつてゲーム『ファークライ5』でかの名曲『オンリー・ユー』を聞くだけで身構えてしまう呪いにかかってしまった事がありました。
そしてこの作品を見終えたあと、場内で明かりが灯った瞬間は戻ってきたという安心感があったものの、外に出て青空を見た途端に眉をしかめ、ハウステンボスの花に満ちた広告から目を背けるのを自覚するにあたり、
ああ、また呪いが、ひとつ、ここに。
普通のホラー映画と違い、夜に見たほうが帰り道のダメージが少なくなるであろう怪作ではないでしょうか。
さぁ、皆も青空の見える晴れた日に、祝祭をキメよう!

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