花と、太陽と、青空と
今年は始まったばかりなのに、すでに今年ベスト3にいれそうな作品を二つも見てしまった感があります。表の衝撃作はパラサイト、裏の衝撃作はミッドサマー、といった心境ですね。パラサイトは是非見て!と素直に勧めるけど、ミッドサマーは恐る恐るやんわりと勧める感じでしょうか。
R15になっただけあって、割とゴア描写が出てくるので、グロ耐性がそこそこ無いと辛いかもしれません。スプラッタ映画みたいに常に内臓が出てるという感じではないのですが、ここぞというところでインパクトがある描写が出てくるので、慣れてない人にはきついかも。
とか言いつつ、自分はグロ耐性そこまでないけど「これにモザイクいれないのか……」と驚きつつもしげしげ見てしまいました。逆に「ここでモザイクかよ!」って半笑いでしたけど。
見た目はきれいな映像で、穏やかな音楽が流れているはずなのに、冒頭から不穏な雰囲気が常につき纏っており、終始異様な緊張感をともなうので、精神力がゴッソリ削り取られる気がします。心身のどちらかが疲れてる時は避けたほうがいいかもしれません。
といった点はあるのですが、『ヘレディタリー 継承』(感想)の監督の作品だけあり、とてつもない作品であるため、できれば見てもらいたいですね。見てしまったら忘れられない作品だと思いますので……いろいろな意味で。
圧倒的な没入感
2時間半近くもある作品なのですが、もう終わってしまったのか、と思うくらいに退屈する間もなく、スタッフロールが終わって場内に明かりが灯ったらほっとしました。帰ってきたんだ、と。
そのあとトイレに行ったら、すれ違う人みんながどんよりした表情になってて、ミッドサマー見てしまったんだろうな、、、と容易に分かる感覚、妻と二人で『ミスト』を見たときを思い出しました。
ある意味、これは若いカップルで見て欲しい映画でもありますね。自分もホラー映画マニアの寧々さんと一緒に観に行って、感想を言い合いたかった……そう、こんな風に……
パンフレットも必見
パンフレットがかなり凝った作りであるからか、全国で品切れ中のようです。公式ツイッターにて増刷中とアナウンスがありましたが、見かけたらすぐに購入した方が無難そうですね。
#ミッドサマー こんにちは
🌺🌸🌺
2/21より上映劇場で発売するパンフレットですホルガの民に代々伝わる聖典”ルビー・ラダー”をイメージしたデザインです。紙は千切れており、ばらつき、ところどころ汚れたような風合いです。
デザインは大島依提亜さん @oshimaidea です。
ぜひお買い求めください pic.twitter.com/u092a3vsAT— 全国公開中『ミッドサマー』公式🌻💐☀️ (@midsommarjp) 2020年2月19日
まとめ
かつてゲーム『ファークライ5』でかの名曲『オンリー・ユー』を聞くだけで身構えてしまう呪いにかかってしまった事がありました。
そしてこの作品を見終えたあと、場内で明かりが灯った瞬間は戻ってきたという安心感があったものの、外に出て青空を見た途端に眉をしかめ、ハウステンボスの花に満ちた広告から目を背けるのを自覚するにあたり、
ああ、また呪いが、ひとつ、ここに。
普通のホラー映画と違い、夜に見たほうが帰り道のダメージが少なくなるであろう怪作ではないでしょうか。
さぁ、皆も青空の見える晴れた日に、祝祭をキメよう!
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