世評が良いので気にはなってたのですが、どんなジャンルなのかもさっぱり分からず、絵柄とかも独特なんですぐには手に取らずにいたのですが、監督が『マインド・ゲーム』や『カイバ』の方と分かったら瞬間、飛来した好機に身を任せるように鑑賞しはじめ、あっさりと全話を見終えてしまったのでした。
大学生がサークルで色々事件を起こしていくという意味からすると、ジャンルは青春コメディ、でいいんでしょうか? 少しSFっぽい要素もありますが、SFとか全然意識しないで見れるから、苦手意識がある人でも問題ないと思います。
原作である小説版を実に忠実に再現しつつも、『マインドゲーム』の監督だけあってアニメならではのデフォルメした表現や演出が自然とさりげなく魅力的でした。ジョニーとか、歯茎マッサージとか、オズの表情とか、色々と。
普通であれば小説のアニメ化の場合は、小説をオススメするんですが、近作に限ってはアニメ版だけ見ても問題ないと思えるほどのデキです。あの独特の文体をうまくアニメ内に持ってきて、極力雰囲気を壊さないようにしているのが素晴らしい。
最初は普通の恋愛モノかと思ってみてたら、話が進むにつれ巧妙に仕組まれた伏線が少しずつ回収されていく辺り構成も多角的で、最初はイヤだと思ってた登場人物を多方向から描写することで魅力的に思わせてくる点も見事でした。
ものすごく変わってる作品ではあるものの、パッケージから想像しにくいですが意外と人を選ばないので、好機が訪れたら逃さぬように全巻一気に手にしてはいかがでしょうか。
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