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小噺

サイン本

今はなき某サイトの隅から隅まで見ていて、「まついもとき」という名前に気付きました。こ、これは……
俺がこの人のこの名前を知ってるというのに驚く人も居るかも知れません。しかし、間接的に「まついもとき」氏、いや「瀬口たかひろ」氏の事は存じていました。奇妙な縁で……
俺の姉は真面目です。弟がかなりアレなのに、真面目で良く出来た姉だと思います。そんな姉は大分大学の漫画研究会でかなりアレな漫画を描いていて俺を非常に驚かせてくれましたが、もっと俺を、いや俺の後輩達を驚かせてくれました。
俺も鹿児島大学で漫画同好会に所属してて、他校との交流の為にと頼まれて姉の母校の研究会の冊子を持ってきました。すると寄稿イラストの所に掲載されていたのです、まつい氏のイラストが。俺が気付かなくても後輩が気付いて熱っぽく俺に聞いてきます。どういうことなのか姉に電話してみました。
「瀬口君のこと? けっこう苦労してるみたいねぇ。なんか雑誌に掲載の筈だったのに、直前で御茶漬け海苔って恐怖漫画家に差し替えられちゃったりしたのよねぇ〜。なかなかメジャーデビューは厳しいわねぇ〜」
つーと、後輩殿は、今はメジャーではないという事でありますか、姉上。
「う〜ん、知ってる人は知ってるらしいわよ」
知らない人は知らない、と言う事ですか、姉上。
「はっきり言うと、いやらしい漫画書いてるの、今は。18禁ってヤツ」
……ヤツラが知っている理由が良く分かりました、姉上。
注:2002年現在、瀬口たかひろ先生は『オヤマ!菊之助』などを少年週刊誌に連載されてます。
てな事をサークルの後輩に伝えると「サイン本、貰ってきて下さい! イラストは**ちゃんで!」と、嫌な方向にマニアックな注文をオーダーしやがります。姉も瀬口氏も人が良いのか、ちゃんと二冊も「後輩さんへ」ってサイン付きで送ってくれました。本当にありがとうございました。しかしその直後、後輩どもは東京方面に連絡先も告げずにトンズラ。
そして俺の家には2冊のエロマンガが。   
一冊はその次の年に入学してきた後輩が無闇に欲しがったのであげました。確かに俺の姉の弟の後輩ですし。でもまだ一冊残ってます。そうこうしているうちに就職で鹿児島を離れなければいけなくなりましたが、実家に送るわけにも行かず、仕方なく俺が所持したまま博多に赴任してきて今日に至ります。
そんな時に例のサイトを見たわけです。欲しがりそうだからあげちゃおうか?とか思いましたが、また変な事になったらアレですし、いきなりメールで「サイン本あげます」って言っても、あちらさんにとってもかなりアレです。そんな訳でその件はほっておきました。
すると何故かそのサイトの管理人の鳴浄さんとコンタクトを取る日が来て、瀬口氏の本の事を提案してみると、こんな御返事が来ました。
で、例のサイン本の事なんですけど(笑)、無茶苦茶欲しいっス! 毒文章でサインの事アレコレ言ってますが、欲しい物は、欲しい!! ってなワケなのでよろしかったら是非ともお譲り下さい。
毒文章? とか思って彼のページを良く見てみるとありました。以下、抜粋。
サインです。なんでこんな事書こうと思ったか思い出せないですけどサインについて書きます。今回言う「サイン」は、俗に言う色紙とかに書くあのサインです。雑誌とかでたまにプレゼントする奴。
よく、その「雑誌でのプレゼント」等で入手したサインを自慢する方がいますが、彼等は一体何を自慢したいのでしょうか? もの凄い確率から当りを引き当てた自分の運の強さですか?高い金払って手に入れたとしたなら、それに金を払える自分の裕福さにですか?俺にはその自慢の理由が理解できません。したくもありません。
所詮、どんなに自慢した所で凄いのはその物体であって、自慢する人間が凄いワケじゃないんですから。そんな、自分本来のスペックとは関係無い所で手に入れた物体を自慢していて、アナタ自身は空しくならないんですか?
いや、別に俺は「サインなんていらない」なんて言ってるワケじゃないんですよ。どちらかと言えばそういうの大好きな方だし。それじゃあ何が嫌なのかと言えば、もう、相手の特定されていない、所詮誰の所に置かれても構わない、ただの物体としての「サイン」が嫌なんです。それは「サイン」とは言わないんじゃないですか?
俺、昔は遊びに来た人間に記念として絵を描かせたり、今もHPで「ゲストブック」といった形のサイン(この場合はちょっと違うかも)帳を作ったりしています。それらは他の誰でもない、鳴海、ようするに俺の為だけに書いて貰った代物です。
そう、他の誰でもない俺の為に、俺の為だけに書かれたサイン。それが俺の好きなサインなんです。
極論としては、「鳴海さんへ」って書いてもらえばサイン本体はどうでも良い位にこちらの方が重要だと思うんですけど、みなさんはそこらへんどう考えてますか?
自分のあこがれの人がただ「描いただけ」の「絵」としてのサインか、あこがれの人が「自分の為に」書いてくれたサインか。あなたならどちらが欲しいですか?俺?聞くまでも無いでしょ。
昔、知り合いが「同級生」のサイン入りポスターを自慢してきた際には、「ゴメン、俺、マジでどんな態度取りゃいいかわかんねぇや。何の感想も沸かねぇ」なんて暴言を吐いた物ですが、それが「知り合いの為に」描かれた物だった事を思い出すと、その点だけに関しては羨ましく思ったりしてみるのでした。
いやね、でもね。瀬口たかひろ先生のまついもとき名義のサインはマジ欲しいです。あかりとマルチのイラスト付きで。もちろん「鳴海さんへ」って書いて貰うの。

一通り読んでみて、おや?と思った俺は、サインを今一度見てみました。宛名の所も見てみました。でも……
鳴海さんへ?
どこにも「鳴海さんへ」って書いてないにゃあ?
ここでこれを読んでいるあなた方へ、俺から問いかけます。 
自分のあこがれの人がただ「描いただけ」の「絵」としてのサインか、あこがれの人が「自分の為に」書いてくれたサインか。あなたならどちらが欲しいですか? 俺? 聞くまでも無いでしょ?
その後、サイン本は彼に譲渡されました。彼は俺の後輩になったということでいいですか。

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