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小説

死神の精度

死神の精度

死神の精度

伊坂 幸太郎
文藝春秋
2005-06-28

死という重々しい題材を取り扱ってるはずなのに軽やかに読めてしまうあたりは流石、伊坂氏といった按配か。短編集ではありましたが、図書館の期限の都合上ほぼいっき読みしてしまいました。でも一日一遍ずつ読めばよかったかな。もったいなかったかな。
本人は真面目なのにどこか微妙にずれている感じがほほえましい、あんな天然な死神が来てくれるのであれば、自分の死に際も少しは楽しめるような気がしました。彼とは一度話をしてみたい。
どの話もテイストが違っていて面白いし好きなんですけれど、特に最終話の老婆の話が好きですね。清濁併せ呑んだ上で、あそこまで楽しそうに人生を語れるように年齢を重ねていけたら、強くなれたら、と思います。
ミステリ的なサプライズは期待せずに読んでたんですが、毎度の事ながらやられました。あの件は普通に驚きました。でもそれよりも老婆の語り口が良すぎて。
あの床屋には行ってみたい。
静かに髪を切られたい。
そして陽光の下で海を眺めてみたい。
そう思うがゆえか、気がついたら図書館で借りて一度読んだ本だと言うのに、気がついたら購入していました。

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