リアルザンギから数年。
全ては幻のように思えた。
写真さえ残っていなければ。
しかし、写真が残っていたからこそ。
そう思える事態もあるわけで……
俺の大好きなゲームで『MOTHER2』というRPGがあります。アレな意味ではなく、真面目に好きです。ほんわかした独特の味がいい感じです。敵を殺さずにフライパンで頭を殴って改心させたりする所なんか大好きです。
だから続編の『MOTHER3』のニンテンドウ64DDでの発売予定には心踊りました。しかも更に心踊るお知らせがその雑誌にはありました。
キミも『MOTHER3』に出演できる! キミの写真を送ってくれ!
てなわけで送ってみました、写真。
数ヶ月後。選考会の様子が雑誌に載ってました。
以下、電撃NINTENDO64、97年12月号より抜粋。
糸井:
すごい数だねー。何を基準に選んだらいいのか難しいね。弱ったね。司会:
何かひっかかる「顔」がありましたら、どんどん候補にあげていってください。糸井:
自分の歴史を語っている写真の束を送ってきた人のが凄いね。昔はモヒカンもやってたけど、就職して彼女も見付けたぜって感じで。青木:
この人は手紙も凄いんですよね。伊藤:
何ページにもわたっていますよね。糸井:
でも、これを使うのは難しいかな。試みは面白いけど、一つの顔じゃ表現できないものね、この人のキャラは。特別賞かな。司会:
顔を使うとしたら、人間キャラですよね。糸井:
そんな、モンスターには出来ませんよ。殺されちゃうもんね、モンスターは。伊藤:
自分が殺されたら嫌でしょう。せっかく応募したのに、モンスターにされて、こんなハズじゃなかったーって感じになるからね。糸井:
でも、そういう期待を裏切るのもすきだし……
そんな事言わず、ぜひモンスターにして下さい!
ぜひ全国の子供たちにフライパンで頭を殴らせてやって下さい!
ぜひ俺に俺自身を改心させる機会を下さい!
ぜひぜひぜひぜひぜひぜひぜひぜひぜひ!
……ダメ?
ほんで、最終選考に残った3名は……
えーと。いねえじゃん、俺。
つまり、特別賞=落選?
ちなみに採用されたのは一番左のふっくらしたコです。
この写真って そんなに駄目だったかなぁ……?
ちなみに言うまでもないですが、この写真は合成です。
偽者です。もちろんフォトショップさまさまです。俺の生ツラではないです(口笛を吹いてよそ見をしながら)
あれから随分たち、マザー3は一時期発売中止と発表されましたが、なんとゲームボーイアドバンスで発売されることが決まりました。
俺が登場することはありえないですが、もしかすると例の三人の子供たちが出演するかも?と楽しみにすることにします。
でも彼らももう大人の顔つきになってるんだろうなぁ。
2020年6月12日追記
リアルザンギから30年近くたち、MOTHER3は発売され、妻と小学生の息子がいる落ち着いた日々を過ごしている今日このごろ。
まさかねとらぼでインタビューされることになるとは。
世の中、どんな縁で繋がりがあるかわからないものだ、とつくづく思うばかりです。
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