ポストペット、っつーとあれですか。勝手にメールを出してくれたり、勝手に秘密の交換日記が始まったりするらしい、どこまでも勝手なアレ。
で、我が家にも居ます。
勝手に俺のシレンを99階までクリアしてたり、勝手に俺のマリオカートのゴーストを塗り替えてたり、勝手に、勝手に、勝手に。
てな訳で依然はポストペットではなくただのペットの分際だったのですが、まみりんという名のポスペが俺のパソコンでメールを出す事を覚えやがって、なんか俺の知らない所にメールだしまくりです。
俺のアカウントで。
それが判明したのは、俺が帰ってきてメールをチェックすると見知らぬ人からのメールが入っていた、あの日。
登さん?
誰?
人違いでは?
まみりんに質問しようにも、俺が帰ってきたら既にポテチを補充に出かけている。とりあえず見てみます。見らずにはおれない。
はじめまして。ヘクサゴンのノボル[A]余談ですが、この方はのちに『ゼロの使い魔』シリーズを執筆されるヤマグチノボルさんです。です。
愉快なメール有り難う御座います。マジで面白かったです。
こんな面白い話を僕だけ楽しむのはもったいないので僕の日記で取り上げてもよろしいでしょうか?もちろんアナタの名前は出しません。
それでは末永く御幸せに。御返事お持ちしております。ではでは。
早速メールの送信済みアイテムを覗くが、何も無い。
でも返信が来てますよ?
人違いでは?
とりあえずヘクサゴンへ行ってみました。
8月31日
ラブ・シンクロイドさん(仮名)から死ぬほど羨ましいメールが届きました。以下に全文公開。
こんにちわ。HEXAGON楽しく読ませていただいております。
私一度だけ片桐さんの髪型したことあります。(参考資料↓)
それは19の夏でした。どうしてもプレステやりたくて、片桐さんの髪型をして見せると言う条件で、バイトの先輩にプレステ借りました。(友達一人も持ってなかったんです。)
そして約束の日……。
「アンタ本当にその格好で外の出るの!!」
ママ、もはや怒ると言うよりもちがう生きもん見てるような目で必死にわたしをとめました。
でも私は、先輩の約束を破るわけにもいかず約束の場所へ……恵みの雨のお陰で傘で髪型隠せたのでホッ。
でもカメラも持ってこいと言われていたのを思い出し途中でローソンによりました。
店員のにやけた視線、今でも恐ろしい……先輩に写真をパシャパシャ写されて、カラオケいって帰りました。
私、オタクなんか大っキライです。
今その先輩とつきあってます。
長くなってしまいました、すみません。HEXAGON読んでたら思い出しちゃって。それでは、失礼いたします。
おまえらに告ぐッ!
一度っきりなんてウソつくなッ!
アンタの先輩みたいなドおたくが一回で満足するかっての!
絶対かかあかかかかかか片桐さんプレイしてるだろッ!
羨ましい。僕はとても羨ましい。じょ冗談じゃないよ。あほらしいよ。何が楽しくて俺生きてんのよ。誰か俺殺して今すぐ。あーもうやめた。やめだやめ。片桐彩子日記なんてやってられるか。
僕はとても羨ましいです。ラブ・シンクロイドさん、そのスタイルをつらぬいてください。お願いです。
無言で正座して数十分後、まみりんが帰ってきました。
「まみりん、そこに座りなさい」
そしてディスプレイを指差しました。
「いつからラブシンクロイドさん(仮名)になったの?」
するとまみりん、大はしゃぎです。
「うわぁ、載ってるよ、すっごーい! これで私達、有名人ね! パリポリ(ポテチ音)」
私達じゃねえだろ、私だろ。
つーか偽名だから、俺らだってわかんねえよ、それにこんなんで有名になりたくねえよ、つーか三面記事と変わんねえよ、つーか、もっと恥ずかしいじゃねえか!
といった心境をシンプルに表現して口にしました。
「今度は何しやがった?」
しかし、言ってみるまでもなく何があったかは一目瞭然。
にしても……これじゃ誤解だらけじゃねえか。
あの髪型でやってこられて一番驚いたのは俺だっつーの。
ホントにするって思うか、普通?
ったく、知らない人間が見たら絶対勘違いするぜ、こりゃ。
ま、済んだ事は仕方ないんで、諦めてみる。諦めるしかねえし。
取り敢えず知人にばれてねえし。ま、しょうがない。
そして数日後、一通のメールがご到着。
今度は知ってる人です。石橋さんです。一安心です。
彼とは硬派なゲームで盛り上がれる、数少ないお知り合いとも言えます(「硬派」の定義次第だが)。
さっそくメール開封。
ちわ。石橋です。
まみりんさんご本人ですか。
つーか、これ読むのは嶽花さんだと思いますが。
>HEXAGONの今日の日記見ました?
>あれ、私です。
>ではでは。スゲエ。ヘクサゴンの日記!
一躍有名人!
有名人!
貴方がたは一体何をやってるんですか。
面白いからもっとやってください。
あの頭がヘルメットみたいになってる人がいいです。んでわ。
無言で正座して待ってると、まみりんが帰ってきました。
「……まみりん、そこに座りなさい。いいから座りなさい。座れ」
てなわけで、罰としてその時の写真を全世界に向けて大公開。
思えばこれが初デートだったな……
しみじみ……しねえよ!
俺から愛しい愛しいまみりんへ一言。
もうあの頃には戻れないね。(←俺もな!)
脚注
↑A | 余談ですが、この方はのちに『ゼロの使い魔』シリーズを執筆されるヤマグチノボルさんです。 |
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