必ず死ぬ運命にある主人公が、過去へタイムトラベルして自分が死なないように運命を変えようとする。
映画や小説では割とある設定なのかもしれないが、ゲームとしてこういう設定は珍しいのではないでしょうか。ゲームにはゲーム性というものが付きまとい、これがなければボタンをただ単調に押す作業と化し、「ゲームでなくてもいいんじゃないの? むしろ映画や小説の方が楽でいい」ということになりかねませんが、この作品はゲームとしてうまく成立させていると思います。
欠点が無いわけでもないです。ポリゴンが少し荒く見える(同社の他の3Dゲームに比べると)、移動のとき少し遅く感じられる(これ以上早いと却ってリアルさがなくなるか)、ムービーがとばせない(ただし一度見たものはキャンセル可能と画面に表示される)、ゲーム中断の方法がわかりにくい(タイムマシンの画面で上の方のアイコンを選べばいい)、といった感じでしょうか。
しかし、これらの些細な欠点を飲み込んで、プレイしてみる価値は十二分にあります。分岐や選択がけっこう存在していて、5つほどのエンディングがあります。それぞれが物語の側面を少しずつ見せる形になっていて、かなりシナリオを作りこんでいる印象を受けました。
かなり重大なネタバレになるので書けないのですが、タイムトラベルものならではの展開が色々待ち受けていますので、面白いストーリーのゲームが最近見当たらない、という方はぜひ楽しまれてみてください。もちろん「全て」のエンディングを見ないことには、楽しんだとは言えないのでご注意を。
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