はじめに
※記事後半に事前にことわりを入れてからの、ネタバレありのエンディング考察があります。
発売日直前まで存在を知らなかったんですが、敵役となるカルト教団の記事を見かけ、そのリアルさがかなり気になりました。しかもパッケージからして一部の方面にかなり挑発的で、すごい存在感です。
アメリカの国旗を敷き、最後の晩餐を模すかのごとく12人の信者の中心にいるのがファーザーと呼ばれるカルトのリーダーなんですが、カリスマ性が凄かったですね。
どう話に収拾つけるのかが気になってしまい、このシリーズ初だったこともありゲームとしても新鮮に楽しめたので、自分にしては珍しく毎日遊んでクリアしました。クリアしてしまいました……
箱庭を楽しもう
グラフィックの綺麗さはPS4でも最高峰ではないでしょうか。水の表現などが特に素晴らしく、自然の中でじっとしているだけでも風情を感じます。実際に行ったことはありませんが、アメリカの風景ってこうなんだろうな、と実感を伴うレベルの没入感です。
これだけ画面がキレイなのに、オープンワールドものとしてみてもロードがかなり速い方ですね。どんな技術使ってるのでしょうか。PS4PROのSSDで遊んだこともあってか、ファストトラベルやっても10秒以内に終わるので、ブレスオブザワイルドやFF15などに比べるとかなり速い印象です。
今までFPSやTPSでは、ゾンビかイカの相手しかしてなかったので、今作で人間を殺戮するのに抵抗感がありました。とはいえ眼の前に殺意込めてやってこられたら、カルトの信者も被害者という理屈ぬきで応戦するしかないのです。仕方ない、仕方ないんだ……
とはいえ、釣りしてる最中に銃撃うけた時だけは別ですけれど。
そりゃ「ジャマすんな!」と即座にRPGぶっぱなしましますよね、人として。
よーし、結構大物がつれたぞ〜!
そうこうしているうちに感覚がマヒしてきて、道端に乗り物があったら強奪して乗れるようになってしまいました。
よーしパパ、大きなトラックを手に入れたぞ〜!
車ゲット!! #PS4sharehttps://t.co/kzOKuYkGaD pic.twitter.com/trcix0EZuR
— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) 2018年4月6日
戦闘などの難易度的にはかなり難しい方だと思うんですが、ロード時間が速くてリトライも容易なので、ほとんどストレスを感じませんでした。初見殺しみたいな理不尽な点はあまりなく、死んだとしても殆どが自己責任と感じるような塩梅なのが良かったですね。考えて工夫すれば、意外と楽にクリアできたりしますし、攻略する楽しみがある難易度だと思います。
とはいえやりこんでる人はシャベルを使いこなしてて笑ってしまいました。あんなに自分が苦労した難所を、軽やかに走り抜けてて凄すぎます。今日から俺もシャベル教に改宗しないと……
ファークライ5最強の武器。その名は「シャベル」#ファークライ5#シャベル愛好家#シャベル好き集まれhttps://t.co/3Nt5SXLD6F pic.twitter.com/bLZnrad9N7
— 【$тУ₷】壁をきょ^ーーま🐌🐌 (@tkyoma420426) 2018年4月1日
ファークライ5はシャベルゲーでした。
シャベルさえあれば、なんでも出来ます。#ファークライ5#シャベル愛好家#シャベル好き集まれhttps://t.co/3Nt5SXLD6F pic.twitter.com/HQTOgX2vfI— 【$тУ₷】壁をきょ^ーーま🐌🐌 (@tkyoma420426) 2018年4月1日
ミッションや宝探しイベントもなかなか多彩で、やり込もうとすると色々なシチュエーションがあって退屈しません。戦闘などは正面突破しようとするとほぼ死ぬので、きちんと考えて遊ぶ必要がありますが、仲間の組み合わせやルート、武器やアイテムの使い方でかなり楽になったりするので攻略が楽しいですね。
かなり難しいミニゲームもあったんですが、SHAREボタンで自分のプレイを録画して見直せるのに気付いて、冷静に集中してやったらクリアできたりしたので、難しいところほど冷静さが重要だなと再認識しました。適当にやってクリアできるほど甘くはないゲームですが、それだけに工夫したあとの達成感があります。派手な音楽といい、スピード狂なとちくるったレース内容といい、明るくクレイジーなノリが面白かったですね。
これだけの規模なのに細部の作り込みが凄いです。グラフィックもさることながら、武器の紹介のテキストなどもいちいち凝ってて、ただ単純に書いたというような文章が皆無で読み応えバツグンです。まさか自分が弾薬の説明文を読み漁る日がくるなんて。
ファークライ5の弾薬の説明面白い #FarCry5 pic.twitter.com/dmi0DIfGzv
— Captain Laser Cowboy (@ITACHIFALL) 2018年4月6日
テキストだけでなく、日本語吹き替えもバッチリで、声優さんたちの熱演がみな素晴らしかったです。ここまでローカライズにも手間暇かけてくれてるので、世界に入り込みやすかったですね。かなりお金かかってるんだろうなぁ。日本じゃそこまで売れないかも知れないのに、ここまで気合いれてローカライズしてもらえて有難い。カプコン見てるか(小野見の口調で)
中でも印象に残ったのは、おそらく世界で一番渋いと思われる釣り屋さんでしょうか。この陰惨な世界で唯一安らげる水辺にて、釣りのうんちくから哲学的な問いかけまで幅広い会話をしてきて、なんて渋い声なんだと思ったら龍が如くの声優さんだったようで納得するばかり。
#PS4share #ファークライ5 ただ釣りしてるオッサンなのに桐生さんに言われると説得力ある、贅沢なUBI pic.twitter.com/eNMYcLg7ma
— ヒマ (@quelcus7) 2018年3月30日
スペシャリストと言われる仲間を二人まで連れていけるんですが、この組み合わせでも会話が発生して驚きました。しかもかなり数が用意されてて、その人達の個性がにじみ出てますね。犬もかわいいですけど、いちおしはチーズバーガーかな(どんな動物かは見てのお楽しみ)。ちなみにオススメしないのは放蕩息子です(ある意味あんな性格だったら、この狂った世界でも幸せに暮らしていけそうではありますが)。
個人的に短所と思ったのは、エアドロップ能力が使えるようになるとファストトラベルで一番上の選択肢になって誤操作しがちだったり、普段は長押ししないと行動決定にならないのに飛行機に乗ってる時は即座に降りれてしまったり、武器をそんなに持ち替えたくないのに弾丸回収と同じボタンなので煩わしかったり、といった細かい点でしょうか。あと進行不能になりかけた時があったくらいですけれど、頻度は低いと思います。
といった感じで優良可でいえば優レベルはらくらく取れるような逸品なんですが、あまり他の方に気軽に勧められるものでもなかったんですよね。詳細を言うとネタバレになってしまうんですが、かなりの衝撃作ゆえ、覚悟して遊ぶ必要があるとだけ言っておきます。
ネタバレ感想
前置きが長くなりましたが、ここからネタバレ満載の感想となりますので、エンディング到達後の閲覧を推奨します。
終わりに
ゲーム性だけみるとかなり優等生だし、アーケードモードではマップ作成の自由度も高いので、気に入ったらずっと遊べる作品だと思うのですが……
しかしながら、かなり人を選ぶ作品なのは確かです。
自分はかなり好きな作品だし、色々な意味で心に残りました。
この作品を遊んで心が無風であることは無いと思います。良くも、悪くも。
他の方の意見を聞いてみたくなるゲームだと思います。
脚注
↑A | ファーザーのカルトはそもそもキリスト教ではないですが、キリスト教をベースにした現代風なカルトと捉えられると思います。キリスト教は色々宗派があって、同じ宗派であっても原始キリスト教以降になって新たな考え方が追加されたり、となかなか包括的に語りづらい点もありますが、仮定に仮定を塗り重ね、考えてみました。 |
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↑B | そうなるとファーザーと対になるのは12使徒ではなくなるので、ちょっと苦しい説明になった気もしてます。Jacob(ヤコブ)の12人の子の一人がジョセフで、ジョセフの息子のキリストに12使徒がいるわけですから。主人公の仲間たちは、祝福をうけたあとに倒されてから蘇生してるので、ファーザーから主人公にキリストの役目と12使徒が移譲されたと考えられなくもないんですけれど。まぁキリストの12使徒には大ヤコブと小ヤコブがいるので、本作のジェイコブは12使徒の一人と見なせばいいのかもしれません。 |
↑C | こう考えた場合、主人公は特定の人物ではなく、プレイヤーが性別を選べるのが気になるところです。キリスト教関連に詳しい方に意見を聞いてみたいところですね。 |
↑D | でも真・女神転生だったらY*V*でさえも殺りかねないですけれど。 |
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