おいオマエラ、ワックワクのドッキドキでスペシャルな超高校級の、超怪物級の続編が発売されましたが、ちゃんとプレイしやがりましたか?
まぁ前作のファンは皆とっくに飛びついてるから、質・量共に圧巻でクリア後要素も盛り沢山、プレイの水増しとか時計連動して中古対策してるようなセッコいメーカーは見習え!と叫びたいくらいの面白さは説明するまでもないですね!
ゲームの品質は心配無用とはいえ、この世には未だにこのシリーズを遊んでない不届き者もいるのも事実。いいからやれ!の一言で済ませてしまいたいくらいの大傑作ではあるものの、余計なおせっかいと自ら承知の上で軽く説明させてもらいたい!
まずは何も見ずに、まずはゲーム版の『ダンガンロンパ』を遊べ! できればベスト版の方が細かく操作性とかあがってるみたいだから、そちらをオススメしておきたい! いきなり2から遊べなくもないが、とりあえず1からやっておいた方が絶対にいいから!
そのあとは小説版を読め! ゲームの後に発売されてるんだから、どう考えても後付けで微妙な出来になるんじゃ?と心配していて手にしてない輩も居るだろうが、これはファンなら絶対に読んでおくべき! 少し字も大きくて値段も高いのは気になるが、とりあえず読め! 面白いから!
ここまで味わったら、自然とスーパーな続編にも手を出さざるを得まい! あんな世界観からどうやって続編作るんだろうか、と気にならざるをえまいて!
とはいえ実際、自分もかなり不安だった! 6〜7月はアドベンチャーゲーム豊作だと思ってたらトホホな出来が二個も続いてガッカリしたんで、「ダンガンロンパはスーパーなんて自ら名乗っちゃってハードル上げてるけど大丈夫なんだろうか……前作を超えるのはかなり無理があるんじゃ……」と今思えばかなり失礼な心配してたけど、スタッフの皆さん、マジでメンゴッ!
こんだけ前作より面白くなった続編になってるなんて、脱帽ものです! 想像以上に面白すぎて、また妻から「ゲームばっかりして家族の相手してくれないの?」ってマジ怒りされたけど、こんな面白いゲームあったら睡眠不足になるのは必然と言うしかないでしょ?!
あとマッドキャラに目がない人は絶対にオススメ! 虎眼先生とはまた違ったタイプ、というか他に類を見ないとんでもないキャラが出現するんで、それを見るだけでも価値があると断言しておきたい! 詳しくは書けないけれど、類を見ないという例えは大げさでもなんでもなくて、このゲームならではのシステムを用いて演出された狂気、と言うと意味が分からないでしょうけれど、この意味が分かった時の衝撃は相当のものなので覚悟して遊ぶべし!
本当はもっと具体的な感想書きたいけど、何書いてもネタばれになるからムリ! 公式サイトでは1章ならネタばれしてもいいとか太っ腹なこと書いてあるけど、1章からとんでもない展開の目白押しだから、人の心があるなら1章すらネタばれできない! というわけでいつものクリックしないと見れないネタばれ感想しまくるぜっ!
ちょっと「!」が多すぎたんで、ネタばれ感想では淡々といきますかね。クリア時間みたら39時間13分41秒となってました。電源つけっぱなしでいたことも結構あったんで、普通にやったらここまでにはならないでしょうけれど、たぶん初回クリアするまでは30時間くらいは遊べるかと思います。移動もかなり楽になって退屈と思ったことがほとんど無いのに、これだけ遊べるのは凄い。
前作の小さな問題点もほぼ改善されていて、プレイしやすさや充実度は文句なし。と言いたいところですが、敢えて細かく気になった点も書いておきます。反論ショーダウンがやりにくかったですね。通常の方向キーの操作は直感的だったものの、△ボタンで選んで○ボタンで斬るというのがイマイチでした。弾を選ぶときに画面が止まるわけでもないし、議論が一周してる静かな時に弾を選べるわけでもないので、ゆっくり考えて斬りづらいですね。あそこだけはプレイしてて単純にイライラしました。あとは下ネタが前作よりも多いので、そこを気にする人も多いかな、と(花村は別にいいんですけど、女子のトイレの話題とかそんな強調せんでも……)。
続編であることを最大限に活かしたつくりになっているのが上手いですね。単純なファンサービスとしての続編ではなく、前作を知ってるからこそのミスリードが巧みに仕掛けられているから、もしかして前作と似たような展開になるのか?と思わせつつ、そこをうまく外してくるのがニクい。
キャラはみんな好きなんですが、やっぱ七海ですね。超高校級のゲーマーでレトロゲームの話題とか出してくるのに、ほっぺをふくらました顔とか反則ですよ、もう。それだけでなく物語中で重要な役割もあるし、常に優しい視線を保っていました。ファイナルデッドルームから主人公を連れ戻す時のセリフが特に印象に残っています。
つぎに選ぶならモノミかな。とはいえ最初出てきたときは出オチでモノクマの劣化版だろう、くらいにか思ってませんでした。「あちしは、お兄ちゃんの妹なんかじゃありまちぇーん!」と言ったら「設定を受け入れたのかそうじゃないのか、どっちだよ……」と突っ込まれてたり、毎回モノクマと夫婦漫才みたいなことやってたり、ことごとく残念でゆるゆるなムードメーカーって感じだったのものの、終盤の覚悟を決めたあたりからはしっかりと見せ場があってよかったです。
すべてが終わった後で省みると、モノミってすごい善人だったのだなぁ、と。いつ彼らを見捨ててしまってもおかしくない状況なのに密かに頑張ってて、それなのに5章の冒頭でモノケモノ倒してきたのにぞんざいな扱い受けてたりしてて、中間管理職の悲哀をまざまざと見せ付けられた気分です。俺にはお前が他人に思えない!(40歳主任が語る)
ムードメーカーといえば、左右田が初見とは違いそういう役割をしてましたね。怖そうな顔してる割には実は一番マトモで、まさかの葉隠ポジションだべ? でも最後まで縁の下の力持ちな感じで地味に活躍するし、いそうでいなかったダチポジションな割には、ソニアにそっけなくされて喜んだり、モブキャラ呼ばわりされたり、楳図顔だし、意外と芸達者だったかも。いい意味で一般人っぽい。他にも澪田とか小泉とかもお気に入りですが、この調子で語っていくときりが無いのでこの辺でうちどめ。
今回は1章から複雑な事件ばかりで手ごたえがありましたね。前作だとシステムに慣れてもらうためなのか、犯人が最初から予想がついたりした事件がありましたが、近作は一度たりとも犯人の予想も何もできませんでした。久々に推理もので犯人が誰なのかドキドキしながら楽しむ感覚を味わえて幸せ。
1章の裁判途中で「犯人選びをしますか?」と選択肢が出たときは思わず5分くらい考えてから選んでしまいましたよ。実際には嘘選択肢なんで選べませんでしたが、よく考えたら学級裁判突入するだけの材料で推理はギリギリ可能になってると思うんで、推理に自信がある人は裁判前に犯人当てをすると楽しめるかもしれません。
2章ではゲーム内ゲームという凝った構造で、ミステリーファン垂涎の内容でした。なんかもうスタッフがとにかくユーザーを楽しませようという姿勢をひしひし感じさせてくれるから、他のメーカーも見習ってほしいと思ってしまいましたよ。ラストで投票が終わってからもひと悶着あるのが、学級裁判というシステムを裏手にとった展開でこれも見事でした。
3章は疫病というシチュエーションと、自殺のリアルタイム実演というトラウマもののシーンが印象に残りました。他のシリアス系ゲームと違い、モノクマという演出装置で推理用のシチュエーションを自在に用意できるのは、ダンガンロンパシリーズならではの強みだな、と感じました。真相も見立て殺人を上手く利用していて面白かったです。
4章は綾辻先生の館モノ好きな人にはたまらん内容でした。大掛かりな物理トリックがアツイ! まさかのロボット殺人ミステリーで、ロボットならではのトリックを利用しているのもアツイ! それだけでなくファイナルデッドルーム、オクタゴンといった危険な領域の描写も迫力があったり、ここでも狛枝の狂気が炸裂していたのが印象的でした。犯人が最後までぶれずにいたのもかっこよかったですね。
5章は前作に劣らず衝撃的なターニングポイントが待っていました。本作では基本的にほとんど前作の音楽を使っていて、違和感ないし馴染み深いという利点もありましたが、新しい音楽がここぞというところで流れた時の効果の高さも担っていたと思います。エコロシアという本作での新曲と共に始まる殺害現場のシーンは、ミステリー史上屈指の名場面ではないでしょうか。見た目のインパクトだけでなく、幾重にも折りたたまれた真相と悪意に驚愕するしかなかったです。
タイムトラベラーズのクリア後要素であるTTフォンもクリアした人向けのネタばれになってしまいますが、終盤の自我が壊れていきそうな演出は本作の方が遥かに上でしたね。TTフォンも最初見たときはそれなりに感心したんですが、それを見た後であっても本作の演出に惹かれてしまったのは凄いことだと思います。似たような演出を事前に見ていたのに驚かされるなんて。そしてそれ以上にショッキングな真相が待ってたのにも二度ビックリですよ。
今回はなんと言っても狛枝というトリックスターの存在に尽きるでしょう。パッケージイラストなどで主人公と狛枝が対になっているから、重要人物なんだろうなぁとは思いつつもダンガンロンパだからすぐに死ぬかも、と予想してたんですが完全に予想の斜め上いかれました。ああいう意味で対になってたのかと。同じ超高校級の希望でありながらも真逆に近い印象を残しているという意味でも対になってるかな、と。それに対してモノクマは「お前はアイツにそっくりだ」というのも深い。
狛枝はある意味前作のラスボスを超えた迫力があるんじゃないでしょうか。狂気を瞳に宿した表情よりも、2章冒頭の微笑んだ横顔で淡々と語るシーンの方が静かな迫力があったように感じました。今思えば、今回のコロシアイは彼が口火を切って、そして自ら幕を下ろしたと言える訳で、そう考えるといろいろと味わい深いものがありますね。
ラストの展開の熱さはもう言葉では語りつくせない! 懐かしい面々との再会、困難を克服していく力強さ、未来への希望を持たせた見事な大団円。実に見事でスーパーなゲームでした!
今年はこれ以上俺を興奮させてくれる傑作が発売してくれるんだろうか……と年の半ばにして心配してしまうくらいの超傑作でした!
これを超えるのは、もう『ウルトラダンガンロンパ3 サードストライク』とかじゃないとムリなんじゃなかろうか!といった感じに更なる続編に期待しつつ、クリア後要素を味わい尽くしていきたい所存であります。
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