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小説

痺れる

痺れる (光文社文庫)

痺れる (光文社文庫)

沼田 まほかる
光文社
2012-08-08

筆名から女性だろうか、くらいの気持ちで読み進めたんですが、どの短編も雰囲気が違っているものの、じめっとした感触があって、女性作家による作品なんだろうな、と実感しました。
驚愕の展開、という感じではなく全般的にゆるやかに話が進み、するりと話が終わっていく感じです。とは言ってもオチがないというわけではなく、雰囲気で読み進めさせてくれる趣ですね。
個人的に気に入ったのは「林檎曼荼羅」と「普通じゃない」でしょうか。ネタばれになるので詳細は省きますが、どちらも違う点で面白かった、とだけ記します。Web上の感想を見ていたら、自分と違う短編が気に入ったと書いてる人もおられて興味深かったです。
読了後にプロフィール見たら、僧侶や会社経営といった経歴があって驚きました。それらの経験が作品に深みを加えたのかは分からないですが、年齢を重ねた方ならではのものがあると感じました。派手さはないんですが、この作者の力量を感じ取れる短篇集だと思います。

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