三谷幸喜氏の作品は毎回楽しく拝見させていただいてますが、本作の冒頭は演技がわざとらしく感じられて、なんだか芝居っぽい雰囲気だなぁと少し不安になったりしました。しかし”映画撮影”が始まる頃から物語に完全に惹きこまれ、気が付いたら最後まで何度も声を出して笑ってしまいました。数分おきに笑いどころがあるって、凄い事じゃないでしょうか。
本当に監督は映画が好きなんだなぁ、ってのが色々なシーンで感じられました。それらが全く嫌味になってないのも上手く処理できてましたね。小難しい事は抜きに、「ありえねー!」と笑いながら頭を空っぽにして、心の底から楽しめる。いつもながら、ストレートな娯楽作を追求し、それを実践している姿勢が素晴らしいです。
というわけで必見! と思いましたが、むしろ嫌な事があってやってられない時のため、未見のままでいるのも手かも知れません。まだ見てない確実に面白い映画、という備蓄があると思うと色々なことが乗り切れそうな気さえしてきます。オススメ。
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