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映画

おおかみこどもの雨と雪

細野監督が『時をかける少女』『サマーウォーズ』と良作を着実に積み重ねてきた努力が実ったのか、アニメ映画としてはかなりヒットされたようですね。アニメーションとしての映像・音響としては文句の無い出来栄えで、一般層にもとっつきやすい汎用的な物語だった点がよかったのでしょうか。
自分の感想なのですが、面白いことは面白かったのですが、どうしても一点気になる点があります。40過ぎて息子ができた状態で鑑賞したからなのかもしれませんが、なんでおおかみおとことの子供を作ったのか、という問題です。
誰の手も借りず一人で出産することになったくらいなので、この点に関する葛藤は少なからずあったのではないかとも予想されるのですが、作中ではその辺りは殆ど述べられてません。娘の方は今後どうして自分が生まれたのか、という悩みが発生することを想像させるものもあったので、余計にその点が気になりました。ある意味、今の少子化問題を抱える現代だからこそ、敢えて子供を作り育てたかった、という点にクローズアップして表現した作品なのかもしれないですが。
といった感情は底にあるものの、理屈の上ではとても良くできていると思うので、他の人の感想も聞いてみたいですね。たぶん人によってはぜんぜん違う点に着目した感想をもたれているのではないか、という広がりを感じさせてくれるものを秘めている気がします。

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