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映画

鉄男 THE BULLET MAN

初代の『鉄男』を見たときのインパクトはそれはもう衝撃的でした。大学生時代に見たから20年くらい経つはずなのに、未だにあのインパクトだけは忘れていません。


迫力のあるモノクロ映像、不協和音のような迫力のあるリズム、それらがもたらす映画体験はかなり変わった代物だったので、熱病にでもかかったように知人に勧めては受け入れてもらえない日々を過ごしたのでした。
ええ、これは娯楽作品と言うよりも芸術作品、いやむしろ前衛的作品といった趣だったのです。一言で言うと「なんじゃこりゃ、すげー!」てなもんです。
そういう風変わりな作風だったからなのか、今回の新作は日本向けと言うよりも海外向け、おそらくはヨーロッパ市場向けな作りになったように思えます。主人公が田口トモロヲ氏じゃなくて外人って時点で、そうなんだろうなぁ、と。
今回も、意図的にぶれるカメラワークや、モノクロではないものの陰影を強調した絵作り、そして久々に聞くあのメインテーマ、これらは健在だったのですが、以前よりはかなりスマートな感触になっていたように思えます。とはいえ鉄男のデザインや敵の×マークシャツなどといった独特の部分はしっかり残っていて荒々しい限りです。

個人的にはあのB級感覚というか泥臭さが減った感じがして複雑な心境だったのですが、これはこれで多少なりとも万人向けにはなった感があるので、悪い事ではないと感じました。とはいえ理屈抜きで楽しめる娯楽作品ではなく、確実に人を選ぶ作品です。予告編を見て気になるような物好きな人なら、ぜひ見ておきましょう。

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