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映画

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

映画

はじめに

寧々さんと息子の三人で、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーを観てきました。

ファミコン・スーファミ世代のお父さんお母さんも、今マリオを楽しんでいる子どもたちも、それぞれの楽しさを見いだせると思います。ゲームの映画化としては最高の出来栄えで、個人的に点数をつけるなら、百点満点換算で一億点ですね。

とりあえずマリオ好きなら見に行きましょう! 

期待を裏切りません!

スーパーマリオシアター

4DXで見たい気分ではあったのですが、今回は敢えて全国5箇所だけ、しかもGW期間限定のスーパーマリオシアターで観てきました。

この会場限定の特典としてうちわがもらえます。

入り口ではマリオ・ルイージの写真が撮れます。残念ながら一緒に記念撮影はできないとのことでしたが、せっかくだから寧々さんと一緒に撮影させてもらいました。

会場の席がキノピオ仕様になってます。席ごとに実は模様が違っていて、芸が細かいですね。

会場限定のちょっとした放送もあったりしました。

子どもたちが放送にあわせて会場限定のうちわを手にあげたりして、ほほえましかったです。

最高のファンサービス

ここからはネタバレ全開で内容に触れるので、未鑑賞の方は記事をこれ以上読むのをやめておきましょう。

今までもたくさんのゲーム映画化がなされてきて、成功したと言えるものは数えるくらいしか存在しなかった[A]ソニック実写映画は数少ない成功例と思ってます。第一作は4DXで見れて楽しかったですね。と思います。そもそもゲームを好きな人が制作しているのだろうか、と疑うような代物もあったのではないでしょうか。

映画もボランティアではないのでお金を稼ぐ必要があり、そのためには色々と大人の事情などもあるとは思いはするのですが、ゲームファンが望むようなものは皆無だったと感じます……今日、この日までは。

期待して観に行ったものの、自分たちのようなファンの望みはあまりにも高く、期待以上の出来栄えになるのか不安感もあったのですが、これがもう凄すぎました。わざわざ英語版だけでなく日本語版の脚本も作成して、吹き替えもバッチリでした。最初に脚本でヨーロッパ企画の方の名前が出てきて大抜擢かと思いましたが、知ってる人は納得しかない素晴らしい出来栄えでしたね。

映像としても、ファンが望むものを、ファンの想像を超えた物量で提供してくるので、瞬きしてる暇もないくらい画面の隅々まで見ちゃいました。のっけからパンチアウトのポスターとかが貼ってあったり、レッキングクルーのスパイクブラッキーが出てきたり、細かいネタの仕込みが異様な濃度です。

ファミ通.comのイースターエッグ紹介でかなり紹介されてますが、F-ZEROやスターフォックスのポスターについては触れられてなかったりするので、いつか誰かが10回くらい鑑賞してイースターエッグをすべて網羅したブログ記事とかを書いてくれるんじゃないかと期待したいところです。

ファンサービスとして任天堂ゲームのあらゆる小ネタを仕込むだけではなく、映画としてきちんと成立させているところも見事でした。ゲームのお約束を、くどくない程度に映画として落とし込む。文章に書くと簡単そうに思えるかもしれませんが、これはとてつもない苦労があったかと思います。

たとえばMCUだと他作品を観てないとついていけないような事があったりしますが、その代わり他作品を見ている前提とすることで、余計な説明を極限まで削ったり、大河ドラマを見てるかのような独特の面白みがあります。

また『エスター・ファーストキル』の場合ですと”お前ら当然前作は見てきたんだよなぁ?!”って感じで、初っ端で前作のネタバレ踏まえて説明を最小限にとどめて、その代わりアクセル全開でストーリーが進んだ上で、あの前作から続編どうするのかという難題に挑み、鑑賞後にみんなが「そうきたかァ~」と言ってる謎の一体感を生み出してます。

しかしながら本作の場合、ゲームをする子供を連れてきた親が、仕方なく同席しているという状況が多くなるわけで、MCUやエスターみたいな思い切ったことをするわけにもいきません。そんな初見の人にも伝わるようにする、という配慮のバランスが絶妙でした。

ゲーマーにとっては、キノコを食べれば大きくなってレンガも崩せる、土管に吸い込まれたら別の場所にワープする、といった当たり前の事実。しかしゲーマーでなければ当然わかりません。

こういったお約束を最小限の描写で無理なく表現するために、マリオがキノコ王国の事を知らない状況から物語をはじめ、人間としての悩みなども抱えつつそれらを克服していく、という流れはベタながらも王道で、わかりやすかったと思います。

ピーチ姫がアスレチックコースをお題として出してきて、それをマリオが練習するというのも作りがうまいですね。ゲームを知らない人でも、ここでゲーム内アイテムの仕組みなどが自然と飲み込めますし、ゲーマーにとっては自分が遊んだ時に苦戦した思い出とあいまって、没入度が高まったのではないでしょうか。ゲームでもチュートリアルがあまりにもチュートリアルだと幻滅しますが、そうとユーザーに意識させないように組み込まれた自然なチュートリアルであるかのように感じました。

更に出色だったのが、ピーチ姫を助けに行くのではなく、弟のルイージを助けに行くというアレンジですね。説得力が生まれるし、終盤の熱い展開にも繋がるわけで、物語構成の巧みさを感じます。マメキノコ、ギャグとして出してきたかと思ったら最後に使い道を提示するあたり、ゼルダでこのアイテムをこんな使い方もしちゃうのか!みたいな面白みがありました。

批評家に物申す

かなり褒めましたが、当然この映画があわないって人はもちろん居ると思います。一本の映画として破綻してないとはいえ、ファンサービスが分からないと魅力も半減するのではないかと思いますし、いかに初見の人に配慮されてるとはいえ、仕方がない気もします。すべての人間を納得させるような映画なんて作るのは不可能に近いでしょうから。

そういう一般的な方々の意見は納得するんですが、一部の批評家の”評価”には素直に頷けないものがあります。日本よりもアメリカなどで先行公開されてたんですが、批評家からはこんな物言いがあったようです。

予告編レベルの薄っぺらさ。クリエイティブであることを野心的に完全に避けている。

これは映画ではない。ファンが期待するものをチェックして入れただけ。

キノコ王国やジャングル王国などきっちりディテールを入れて描いてはいるが魂はない。彼らがやりたいのはもっと物を売ることだけ。これはクリエイティブに見せかけた欲だ。

ゲームでいうところの迷惑系ブログみたいな存在が映画批評家みたいなものなんでしょうか。批評家というよりは当たり屋みたいだと思うのは自分だけでしょうか。批評とは様々な専門的な知識を得て広い視野で作品を語るべきだと思うのですが、ただの難癖つけてるようにしか思えないですね。皆が見逃しがちな作品を批評家が掘り起こして脚光を浴びせるってのが理想的な評価だと思うんですけれど、作品ではなく自分に着目させたくて煽るような事を並べてるようにしか思えないです。

ゲームを遊んだこともないのがあけすけになる薄っぺらさ。批評であることを野心的に完全に避けている。これは批評ではない。ファンを怒らせる文章を入れただけ。注目してもらうために煽って自分に人の目を集めようとしているだけで、彼らがやりたいのは目立ちたいだけ。これは批評に見せかけた我欲だ。

普段はポリコレとか多様性とか語っておきながら、娯楽作と思想作を切り分けて多様な評価をする事もできないんでしょうか。自分の好みの作風でなければ、とりあえずこき下ろすだけなのが評価と言えるのでしょうか。全世界で40年間累計で5億本以上売ったマリオのゲームを一本足りとも遊んだ経験がないとしか思えないんですけれど、そんな偏った状態で適切な批評ができるのでしょうか。というか評論家ってクリエイティブな生産ができないのに、なんであんなに偉そうなんでしょうか。生みの苦しみを知らないから、軽々しく悪口言えるんじゃないでしょうか。

ちなみにゲーム作者の宮本さんは、映画監督に「工事現場でマリオはすいすい走っても、ルイージは正確的にドアをきちんとしめるべきだ」と意見を言ったりして、監督は「もう修正できる時期じゃない!」と反論したたものの、上映された作品ではきちんとドアをしめてますし、散らかしたものを拾って片付けたりしてます。こだわりとそれに応える姿勢、これがクリエイティブでなければなんなのでしょう。

”細部に神が宿る”という言葉がありますが、こういう細かい描写の積み重ねによって、生命のないものに生命を吹き込まれるアニメーションのではないでしょうか。

この辺りの事情、シンウルトラマンを思い出しました。大人が色々小難しいこと言ってようが、そんなの関係なしに、映画館の子どもたちは実に楽しそうにしていて、その様子を見ているだけでこちらも幸せな気分になる。これ以上、何を望むというのでしょうか。一部の大人が”魂がこもっていない”と言い張ってるものを見て、子どもたちがここまで夢中になれるものなのでしょうか。

宮本茂さんの言葉を思い出します。

子供をバカにした物をみると、すごく腹が立つんですよ
子供は物を知らないだけで、知性はある

少なくともこの作品は、”批評家”のために作られたものではないと感じます。

そんな中、宮本さんは「批判的な評価が追い風になって」と言われてて、あらためて器が巨大すぎると感服しました。

ピーチ姫の前髪

自分はファミコン世代ど真ん中で、小学生の頃からマリオシリーズやってる生粋のファンという自負があったのですが、この映画を見るまでピーチの前髪がハート型になっているという事実に40年近く経って気づいたので、実はファンではなかったのかもしれません。

そう思って落胆してたんですが、初代スーパーマリオの時はハッキリとハート型とわかる髪型ではなかったようですね。

ピーチ姫のファンイラストをいくつか拝見しましたが、ハート型とはっきり描写されてる方が少数派である印象です。

いつから髪型がハート型になったのか気になるところですが、そのあたりはピーチ姫髪型警察にでもおまかせしようかと思います。ファイアーエムブレム警察みたいに、ハート型になってないファンイラストに突撃するような事がありませんように……

ルマリー

映画のために、ある程度ゲーム作品からキャラクターの味付けが変わっている部分もあったのですが、それらはキャラの魅力の幅広さが増したり、といった範疇に含まれていたので特に違和感はありませんでした……一人のキャラクター以外は。

その名はルマリー。

ここまでほのぼの進行だった平和な世界に、突然投げ込まれるブラック発言の数々。牢屋でずっと彼の言葉を聞かされてたペンギンが発狂しそうになってるのも笑えない……俺はスーパーマリオの映画を見に来たつもりだったけど、実はペーパーマリオ[B]ブラックユーモアなセリフや演出が多く、黒い任天堂の一端を担ってる作品かと思います。の映画を見に来ていたのか?!

今まではしゃいでた映画館の子供たちが黙りこくって、いきなり劇場内が静かになったのが恐ろしかったですね……こんなところで黒い任天堂を出してこなくても……

解釈違いだとか、違う世界線だとか、一言で済ませるには、あまりにも凄すぎました。劇中だけでなくスタッフロール前にも出てきたときは、ドラクエマイストーリーみたいな事になるんじゃないかとヒエッとなりましたが、杞憂だったので助かりました。でも一人だけ達観してるというかメタ視点もってるような雰囲気なんですよねぇ……

宮本さんはルイージは扉をしめるはずだとか、泡の数の調整を言ってきたりとか、0.5秒演出が長いとか、そういう細かい指摘をあげられていたそうです。そんな宮本さんがこんなルマリーを見逃してるわけないんですよね。ということは宮本さんがこいつの存在を許したわけで……

いちおうゲーム原作では明るく親しみやすい性格ではあるものの、輪廻転生的な要素もあるから……と無理矢理そう自分を納得させられなくもないんですが、コイツ、マグマに落とされそうな時に嬉しそうにしてて、助けられてがっかりしてたのでガチの”死は救済”派ですし、百歩譲って輪廻転生キャラだとしても「おっ新鮮な肉がきたね!」とか普通言わないでしょ。「おっ」って辺りが、またなんだかもう。

そういうわけで、自分は映画の最後の最後まで「こいつなんなの……?サイコ野郎」って思いましたし、この記事書いてる最中もそう思ってる。

印象に残ったツイート

4DX版もみました

5/5にキャナルシティに巨大ハテナブロックがやってくるイベントがあったので、ついでに4DX・3D版も見てきました。

巨大ハテナブロック、想像以上に大きくてビックリしました。映像が次々とうつり変わるので、子供だけでなく大人も魅入ってました。

おっ新鮮なハテナブロックがきたね!

マリオ映画_ブロック1

マリオ映画_ブロック2

マリオ映画_ブロック3

映画鑑賞の前に、立て看板の前で寧々さんを撮影してたら、前回の上映終わったところだったみたいで子供達が「楽しかったー!」と言いながら小走りで興奮冷めやらぬ感じで、上映前からほっこりした気分になれました。

マリオ映画_看板1

マリオ映画_看板3

映画本編の感想ですけれど、見るの二回目でしたが、めっちゃ楽しめました。

ルマリーは二度目なら慣れるかと思ったけど、やはりコイツはサイコパスでしかないという思いが強くなっただけでした。最後に3Dでルマリー見れる場面、子供達シーンてなってて苦笑するばかり。

3Dの飛び出し具合もかなり良かったですね。

今まで色々と4DX作品観てきたつもりだけど、最高峰かもしれません。レースシーンの臨場感はいうまでもなく、それ以外の細かい演出においても色々な種類の効果を使いこなしてて、特に土管に吸い込まれる感覚がイメージ通りだったのには驚かされました。

マリオ映画_土管

子供達がきちんとスタッフロールの後まで見てて、最後に可愛らしくヨッシー!って言っててほっこりしました。

色々な意味で映画館での鑑賞体験を満喫できたかと思います。楽しかった~!

最後に

任天堂のゲームが好きな、全ての年齢の子供達へのご褒美みたいな映画で、とても楽しかったです! たくさんの人々が長い年月をかけて、ここまでの作品を作り上げたのかと思うと感無量ですね。スペシャルサンクスに岩田さんのお名前があって、少し目が潤んじゃいました。

楽しい時間をありがとうございました!

脚注

脚注
A ソニック実写映画は数少ない成功例と思ってます。第一作は4DXで見れて楽しかったですね。
B ブラックユーモアなセリフや演出が多く、黒い任天堂の一端を担ってる作品かと思います。

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