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PS2

DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー

本作が「喰らう」という業をテーマにした作品、と聞いて最初に思い浮かべたのが『アフターハルマゲドン』でした。魔族が闊歩し、人間は家畜、というハードな世界観からどんな物語になるのか想像もつかなかったのですが、残念ながらその過激さからか開発中止になってしまいました。そのあと外伝は発売されたようですが。
そして実際にプレイしはじめて、感情のない主人公たちが悪魔化して人間性を取り戻していく様からは『ラストハルマゲドン』を思い起こしてしまいました。まぁたまたま自分がそう感じてるだけだろうと思ってたら、クリアしてみたら気のせいではなかったかも。
といった具合に強烈な二作品を思い出したからなのか、本作での「喰らう」という行為には生々しさがあまり感じられませんでした。おそらく意識的に軽めな演出にとどめたのでしょうけれど、業というのがテーマだというのなら、或る程度のキツい描写も反面的な演出のためには必要だったのかもしれないと思います。ただたんにAP集めるって役割しか目立ちませんでした(ラスト付近でおおっと思うようなセリフはありましたが)。

じゃあゲーム性として見たらどうなのかと言うと、これはなかなか面白かったです。敵キャラが殆ど『真女神転生III』と同じなのは辟易しますが、戦闘シーンのスピーディさは相変わらずで、ボス戦は新たな敵ばかりなので楽しかったです。隠しボスも8体くらいいたし、特に二週目ラスト間際に出現する「彼」はメガテンシリーズでも最強のボスでしょう。強い敵に苦労するのが好きな属性のある方にはお勧めです。
しかし、悪魔合体が無くなって敷居が低くなった代わり、失ったものが多いと思います。プレイヤー間でのプレイに個性が消えうせたと言うべきでしょうか。結局は時間だけかけて経験値稼いでスキルを得たら自由に組み合わせられるので、誰でも行き着くスキルの組み合わせは一緒になってしまいます。職業の無いFFVみたいなものです。『真女神転生III』みたいに苦労してスキルの組み合わせや悪魔の耐性を考慮しなくてもいいかわり、思い入れも無くなってしまった感じです。
個人的には思い切ってボス戦だけのゲームにしてくれた方が潔く思えました。そう言えばPCエンジンか何かでザナドゥの外伝みたいなゲームがそんな感じらしいけど。出来が悪いと言うわけではないのですが、なんだか色々と残念なゲームでした。

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