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小噺

職業訓練校日記(7)

これで学校ともお別れか、と思ってたら臨時で二ヶ月間だけ、JAVAの資格学校のアシスタントのバイトにはいることになりました。あまりにも急だったので変だなぁと思ってたら、色々な情報を聞き及んで組み合わせてみると、謎のジグソーパズルが解けていったのでした。
前任者はかなりのツワモノだったらしいのです。デジタルハリウッドのJAVAの最優秀作品を作ったキレモノらしくて、派遣会社からも一押しの人材だったらしいんですけど、SJCP(資格試験の一つ)に関することはさっぱり分かってなかったらしくて。
先生が彼に毎日小テストを作るようにお願いして、教科書も一緒に渡してたんですが、翌日になって「僕にはできません」といきなり仕事拒否。なんでもFor文をWhile文に変更することすら出来なかったらしいです。しかたなく先生が小テスト作ります。
生徒の出席をつけるようにお願いしてて、月末になって提出しなければいけなかったのをビルから出る直前に先生が思い出したら「僕のパソコンのフロッピーに入ってるんで、提出しておいてください」と言ったばかりか、先生がフロッピーの中に見たものは全く手付かずの出席簿のエクセルファイルと、奇妙なおたくくさいネーミングのフォルダ。?と思って開いてみたら、もぐら叩きとかゲームが盛り沢山入ってたそうで。
アシスタントの仕事としては、生徒からの質問にある程度答えることが要求されるわけですが、彼は殆ど答えられないどころか逆に生徒に質問するのに飽き足らず、授業中に先生が「ここまでで分からないところはありませんか?」と聞いたら「はい!」と自分が手を挙げるような心臓の持ち主だったようです。誰が先生で誰が生徒なのやら。
まあ前任者がそんな有様だったので、俺的には自分は未熟だしなぁとか思ってても先生的には「そんなことないわ、JAVAの話が普通に出来るだけでも最高よ!」と大喜びな状態なわけで。前任者は昨年をもって解雇され、年明けに俺が赴任することになったのですが。
問題が一つあるとすれば、生徒さんがたはアシスタントが変わることを全く知らずに俺とご対面してしまったわけで。俺も事情を良く知らないままご対面してしまったわけで。よく分からないけど微妙な空気だ、と思ったらそういう事態だったようで、正直最初はどうなることかと思いました。
で、初日にいきなり質問されました。
「先生、質問があるんですけど」
先生と呼ばれても俺のことだと気付きません。だてに数週間前まで生徒じゃなかったですよ? そしたらその女の子は言い換えました。
嶽ちゃん先生に質問があるんですけど」
ようやく自分のことだと分かって、なに?と聞き返せました。
「嶽ちゃん先生って40歳くらいなの?」
正直に今年31歳になるし奥さんもいると言ったら、その時のみんなの目の見開きようときたら。そして目のそらしっぷりときたら。
……強く生きていこうと思います。

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