「ああ 今年の夏も何もなかったわ」と言うサブタイトルが示しているように、とある地方の女子高生5人の夏を描いた短編集。何かあったようで、何もなかったと思うようなそんな夏。みずみずしい筆致で描かれている夏の有様はとてもとても魅力的です。
5人それぞれのエピソードはどれもこれも若さと青さに満ちていて、西炯子氏はこういう感情描写が本当にうまいですね。こういう話を読んでいると、自分はなんて味気ない10代を過ごしたのだろうか……と沈んでいきそうになってしまいます。
年くってからのデートと、学生時代のデートでは重みが全然違うから、この文章読んでる若い人々はもっと色々と積極的にいってみましょう。後悔先に立たずという言葉を噛みしめている手遅れな人々は、まぁなんだ、デート云々で人の価値は図れないと思うので、まぁその……
閲覧者の方々もそろそろ俺の好みが分かっていただけてるかと思うので、5人の中で誰のエピソードがよかったかはプチクイズにしておきます。
当たったからといって自己満足以外の賞品はございませんが。
コメント