玉井雪雄氏の新作だけど、劇画っぽい割には主人公のほっぺが赤く丸い。気になる(良くも悪くも)。『じこまん』(感想)みたいな劇画調ギャグなんだろうか?
なんかストレートに読みたい欲があるというよりも、怖いものみたさで結局ツタヤのレンタルコーナーで借りてきたんですが、意外や意外、かなり硬派な人情ストーリーでした。読み終えた後、そう言われてみれば、主人公が高倉健氏に似てるのに気づきました。やはり意識されてるのかもしれません。
一話完結型の町内トラブル解決話みたいな感じで、広義の探偵モノという見方も出来るかと思います。つまりは派手さはないものの、渋い人間模様をみせてくれる、そんな作品です。
地味ではあるものの印象的なエピソードが満載で、缶コーヒーについての話とかかなりグッと来たんですが、個人的に一番気に入ってるシーンはこちらですね。
他の方から同意は得られないかもしれませんが、自分的にはこの作品の雰囲気をかなり体現しているシーンじゃないかと思います……単純な勧善懲悪でもなく、酸いも甘いも噛み分けたかのような、人の齢を感じさせてくれる、そんな雰囲気を。
最初はツタヤでレンタルしたんですが、改めてKindleで買い直してしまったくらいのお気に入りです。これはかなりオススメの逸品ですね。
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