週刊ジャンプではかなり珍しい色彩の作品でしょう。新本格派ミステリーを漫画化したらこうなりました、という印象。「名前を書くとその人物を殺せるノート」という作品内ルールをまず提示し、それに少しずつ色をのせていくような、そんな作りがうまい。下手すると複雑で分かりにくいだけになりかねないところを、うまく構成して情報量も小出しにし、それを生かしたスリリング展開に持っていってるので、悩むことなくストレートに展開を楽しめるのではないでしょうか。
いろいろと怪しい伏線らしきものが多いせいか、独善的で天才的な主人公の穴とも思える行動にも、わざと作者がそうしているのではなかろうかと思わせるものがあって、そう感じさせているだけでも雰囲気作りとしてかなり成功していると感じます。主人公や敵役のL(むしろ世間一般的にはLの方が味方役な筈だが、そう見えにくいのが不思議）にお互いに子供っぽいところがあるせいで、いろいろ無茶なことをしでかしそうなあたり、予断を許さなそうです。
予定調和という言葉が不似合いな、どういう終わり方をするのか予想がつかない作品ゆえに、無理矢理に連載を長期化されたりせず、このままのテンションで予定通りに作品を収束してもらうのを祈るばかりです。
デスノート
漫画
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