きっかけは『花と太陽と雨と』でした。実は『花と太陽と雨と』が『シルバー事件』の続編だったのをクリア後に知り、前作である『シルバー事件』を知らないとあまりにも意味が分かりようがない演出があったため、言わば義務感から本作をプレイを開始しました。
はっきり言って、万人にはお勧めしがたい。3Dダンジョンの移動の遅さや、無意味に近い視点切り替えなど、無理にストーリーをゲームに仕立てようとして単にプレイしにくさが増しただけという側面があることは否めません。フィルムウィンドゥと称した独特のメッセージ等の見せ方は独創的でいいのですが、説明書を読んでいてもこのゲームにプレイヤー自身が主人公のシナリオとモリシマトキオが主人公のシナリオを選べる、というのが分からなかったのはいかがなものか。
しかし、暗めのストーリーや雰囲気に何か心に予感するところがある方なら(更に多少のんびり家か我慢強い性格であれば)、あまり表立った救いが無さそうなこの渋い世界観を気に入り、熱狂的なファンとなり得るのではないでしょうか。かく言う自分も文句を言いながら我慢してプレイしてたのですが、両方のシナリオをクリアする頃にはプレイしていて良かった、と思いましたから。
表向きストーリーを追っていけば一応の筋書きは終えるのですが、クリア後も色々考える余地が多いですね。多方面からの情報をカットアウトするようなイメージで詰め込み、情報の線と線がまじわる部分を想像して楽しむ、といった作りとでも言えばいいのでしょうか。いろいろ疑問に思ったり気になった方は、公式サイトの究明編にかなり詳しい解説がありますので、一読をお勧めします。
色々印象に残ってるシーンは多いのですが、個人的に一番気に入ったシーンは、モリシマトキオ編のバーのマスターとの会話ですね。あれが一番楽しみでした。ナイフでナイフを作る話とか読んでいると、下戸なのにこんなマスターが居る店に行ってみたくなります。
コメント
今頃きづいたんですが、俺の28歳の誕生日に発売されてますね。
そう思うとますます思い入れが深くなってきました。
新作も出るらしいし、楽しみです。