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映画

ブッチャーボーイ

なんか凄いらしいと噂に聞いてたのが頭の隅にあったのでビデオ屋を散策してたら、ホラーコーナーに旧作のくせして五本も並べてあって驚きました。パッケージの豚のお面をかぶってる少年の絵がやけに不気味に思えて、すんなりと手にし、そして帰宅、鑑賞。確かに、これは、凄い。
アイルランドの少年の成長を描いているシニカルな映画。「成長」というのを「狂気」と置き換えてみてもいいです。
『A.I.』の子役も演技が非常にうまいと思って鑑賞したのですが、この作品の少年は見終わったあとでそう言えば少年だった、と思ってしまうくらいに衝撃でした。このクソガキ!という言葉くらいでは生易しいくらい主人公の少年の悪辣っぷり、空虚なまでのユーモア、そこに垣間見える少年の悲しみ。
個人的には『灰者』くらい妄想が入り混じってくれるのを、あわよくば『未来世紀ブラジル』くらいまで突き抜けたモノを期待していましたが、アイルランドという土地柄とあいまった割と静かな作風でした。
ヨーロッパ圏の作品だからなのか、アゴタ・クリストフの『悪童日記』シリーズと印象がダブりました。あちら方面の作品は独特の風情があって味わい深いですね。

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