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漫画

1518! イチゴーイチハチ! (7)

商業連載からだと五年間、同人誌時代からだと十年間、ずっとずっと追い続けてきた作品が完結しました。

イチゴーイチハチ

自分は普段は『嘘喰い』や『エンバンメイズ』や『国民クイズ』みたいな「この先どうなるんだ?!」というパワフルな作品に惹かれる傾向があるのですが、当作品はそういった派手な作品とは全く違うものの、静かに心に何かが残る、暖かく、愛おしい魅力に溢れた作品なのです。

一巻のころは体の故障により夢を諦めてふさぎ込んでいた主人公が、高校生活で新たな目標を見つけ、少しずつ笑顔を取り戻す過程が、実に丁寧に描かれていています。地味ながらもいいセリフがたくさんありますが「リタイアしても”終わり”じゃないんだ」というのはかなりグッときました。

最終話のタイトル、最後のコマあたりは、見ていてじんわりしました。最初の同人版を読み始めたときは、自分には子供が居なかったのですが、今は47歳となり、9歳のかわいい息子が居て、緩やかながらも自らの心境の変化、受け止め方の違いが出てきたのかな、と思います。何というか、漫画の登場人物を見ていると言うよりは、自分の家族を見守っているような、そんな気分だったのかもしれません。

本音を言うともっともっと続きが読みたかったのですが、諸事情によりここで物語は終わってしまうようです。とはいえ打ち切りになったかのような印象はまったくなく、ラストに向けてしっかりと物語の区切りがつき、読後感は大変素晴らしかったです。

とはいえ、続きを今後も読めないかと言うと、まだまだ望みはあるのかもしれません。当作品の巻末の作者さんの言葉やカーテンコールを見ていると、既視感があるような気がすると思って考えてみたら、とある作品のことを思い出しました。

他の作者さんの作品なんですが『死神様に最期のお願いを』という漫画がありまして、かなり面白かったのに4巻で打ち切りになって、最終巻にこの先描かれる予定だったシーンダイジェストがあって「うわーこれは読みたかったぁー!」と思って残念極まりなかったのですが、なんとつい先日『死神様に最期のお願いをRe』としてリニューアル連載開始されたのです。

こういう事例もあるから、まだ望みは捨てなくてもいい気がしてきました。もしまだこの傑作を読まれてない方がおられましたら、ぜひ期間限定無料版が出ているうちに、一読されてみてはいかがでしょうか。
完結はしましたが、今後ジワ売れして話題になって、何かのきっかけでまた彼らに会えるのかもしれない、と願っています。

ひとまずは連載お疲れ様でした。しばらくは同人誌版から再読しなおして、この喪失感をごまかしつつ、再会の日を待ち続けようかと思います。

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