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小説

その女アレックス

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

ピエール・ルメートル,橘明美
文藝春秋
2014-09-10

今まで紙媒体でしか小説を読んだことがなかったのですが、今回始めて電子書籍で小説を読むという体験をしました。普通だったらそうしようとするのに幾つかハードルがあるんですが、色々とタイミングも良かったのかもしれません。
たまたま妻と息子だけ実家に帰ってて「久々に一人で自由に過ごせるなぁ」と思った矢先に、書店で「このミス海外部門一位!」というのを目にして「そういえば、数カ月前にとあるブログで徹夜必至の面白と紹介されてたなぁ」と思い出し、「iPadも自由に使えるしKindleで小説読んでみるのもいいかなぁ」と思って、今までマンガはKindleで購入する習慣が根付いてたのもあってその場でiPhoneでダウンロード購入し、自宅に帰ってからこたつに入りながら、iPadを立てかけながら読み始めました。
マンガだとブラウザでKindle本を読めるのに、なんで小説は扱ってないんだろうか、というのが今まで謎だったのですが、実際に読み始めたら理由が分かりました。ドラッグして文字を選んで検索もできるし、行間やフォントの大きさを自由に変えられるし、栞も複数つけられるし、とブラウザのみで実現するのが困難な機能が揃ってるからですね。専門書とかだとかなり重宝する機能じゃないでしょうか。紙媒体と違って常に両手で本を持ってないといけないという事もなく、手放しで読めるのも楽チンで良かったですね。
環境面についてはこのへんにしておいて、本作品そのものに言及を戻します。フランス翻訳の割にはかなり読みやすい文体で、まずそこに感心しました。ミドルネームでたまに呼ばれたりといった事はありますが、海外モノにありがちな人物の混乱は殆ど起きず、たまに忘れた時だけKindleアプリ検索ですぐに思い出す、といった流れで読めたので非常にストレスなく読めました。もし『屍鬼』を電子書籍で読んでたら、かなり楽だっただろうなぁ、とKindleの機能に感服です。
本作の評判の高さを担っているストーリー展開に関しては、読んでる最中は引き込まれてましたが、読了した後だと少し思う所もあります。詳しい感想はネタバレを交えて書かせていただきます。未読の方が本書を手にする前には、極力前情報なしで読まれたほうが、楽しめるかと思いますので。

と少し文句めいた事は書きましたが、この作家のことが気になったのは確かです。刑事たちのキャラクターも魅力的でしたし(特に”プレゼント”の件とか)、なんだかんだで面白かったので、他の翻訳作品に即座に手を伸ばしたのも事実ですし。

死のドレスを花婿に (文春文庫)

死のドレスを花婿に (文春文庫)

ピエール・ルメートル,吉田恒雄
文藝春秋
2015-04-10

これも面白かったのですが、さすがに『その女アレックス』ほどの衝撃はありませんでした。これまたネタバレになるので、クリックしないと見れないようにしておきます。

またまた文句めいた書き方をしてしまいましたが、ピエール・ルメートルという作家の力量は確かなものがあると感じてますので、他の作品もそのうち翻訳されないかなぁ、と願っています。

コメント

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