幻想的なのが恩田節、と思い込んでた俺にとってはいい意味で裏切られました。かなりのスピード感のあるコメディタッチの群像劇で、こういう方向でもうまいんだなぁと感心しました。
かなりの数の登場人物が出てくるんですが、みなそれぞれキャラがたっているし、混乱しないように演出や描写なども配慮されてるおかげで、登場人物が誰だっけ?といった読書スピードを緩めるような事態は起こらず、ただひたすら東京駅でのクライマックスにむけてどう事態が収束していくのか、それを目撃するためにページをめくる、めくる、めくる。ドミノが倒れていくように、めくる、めくる、めくる。それ以外のことができない。
群像劇ときいて『99人の最終電車』や『街〜運命の交差点〜』を思い浮かべてニヤリとするような方にオススメです。
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