テキサス・チェーンソー・ビギニング

ホラー映画やスプラッター映画が好きな人じゃないと手にしないと思いますけれど、吐き気がするほど見てられない、ってレベルでもない感じですね。もちろん苦手な人はダメでしょうけれど。でもあの家の異空間っぷりは凄いので、少しでも興味があれば鑑賞されてもらいたいところです。
前作より過去の話とあって、どうしても先の展開が多少読めてしまうのは仕方がないかもしれません。むしろ前作でなぜこうなったか、という説明になってるシーンがファンサービスっぽく感じました。とある登場人物の意外な秘密（とまでは言えないかもしれませんが）も分かりますし。
今作では異常な保安官ホイトが最初っから出ずっぱりで、怪演が見ものでしたね。「少年が男になる時がきた」というセリフは、単体で見ると普通に見えますけど、あのシーンで言われると狂ってるとしか言いようがありません。本人がマジで言ってるだけに。
前作のラストほどは衝撃的ではないものの、十分いやな味わいが出ててホラー好きなら楽しめるでしょう。とはいえ、どうしてもリメイク元の作品ほどのおぞましさは表現できてないかな、と思います。技巧的には近年のほうがクオリティが高くて絵的にもキレイなのですが、敢えて画質が悪かったりした方がおぞましさは出るのかもしれませんね。