麻耶雄嵩氏の書かれてきた作品にもキワモノ探偵が登場してきましたが、こちらの探偵像はかなりインパクトがありました。自分はそこまでミステリーをたくさん読んでいるというわけでもないですが、こんな探偵は前代未聞じゃないでしょうか。Amazonレビューなどではその特徴について必ず記載されてるので、ネタバレというほどの要素ではない気がするんですが、自分としてはその特徴自体に一番驚いたので、敢えてどういう特徴なのかは書かないでおくことにします。「麻耶雄嵩で貴族探偵、ってどういう代物なんだよ?!」という初期衝動のまま手にしていただきたい所存です。
麻耶雄嵩氏といえば驚天動地のカタストロフィーが特徴と個人的に思ってるんですが、そういう派手な部分で目立たないものの論理的な思考がガッチリしてる趣もあります。この短編集は地味といえば地味なんですが、パズラー好みであろう論理的な話が揃ってますね。
ミステリーマニアだったらそういう部分を楽しむのが筋かとは思うんですが、自分の場合は「このノリのまま最後までいくんだろうか?」という好奇心で読み進めてしまいました。そういう意味で、二作目の展開も面白かったですね。無茶苦茶インパクトがある、というわけでないものの、麻耶雄嵩氏の新境地が見れた気がしました。次の作品も楽しみです。
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