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映画

ダークナイト・ライジング

アメコミ映画の中でもかなり暗く、分かりやすい勧善懲悪モノとは明らかに違う、独自路線を進んでいたバットマンシリーズですが、、ついに完結しました。
『ダークナイト』が絶妙なラストを見せつけてくれたので、あの後からどう締めくくるのか興味深かったのですが、どちらかと言えば王道に近い形に戻っていたのが意外でしたが、「伝説が壮絶に終わる」という言葉に相応しい、三部作の締めくくりとし見ごたえのある作品になっていたと思います。
三作品のどれも面白いとは思いますが、どれか一つ選べといわれると、やはり『ダークナイト』になってしまうでしょうか。ジョーカーという悪役の存在を通して、善悪の在り方を問うような雰囲気があり、バットマンがジョーカーを殺せずに通り過ぎたときの微妙な表情などといったシーンが特に印象に残りました。単に腕力が強いという描写で強さを見せつけるのではなく、行動や思想で異なる次元の存在感を醸し出していたかと思います。
なにはともあれ、20年近く前にマイナーな映画館で見た『メメント』の監督が、今ではこんな大作を手がけられるようになった、という事実が感慨深いです。これからも面白いものを作ってくれるのは間違いないと思いますが、たまには昔みたいな派手さがなくても凝った構成の作品も見てみたいな、と思う次第です。

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