PR(記事内にアフィリエイト広告が含まれています)
スポンサーリンク
小説

神のふたつの貌

神のふたつの貌

神のふたつの貌

貫井 徳郎
文藝春秋
2001-09

手に取る前にちょっとした前知識があったのもあって、メインとなるトリックは気付いてしまったのが残念。
実際は前知識というほどの事でもなく、紹介されている特集の内容からして、ミステリー慣れしてればアレ系統か?と疑える程度の事だったのだけれども、それってつまりはミステリー慣れしている人間にとっては構えて読んでしまうという点で致命的かも知れないわけでして(今回の自分のように)。
ここまで書いて意味が分からない人は気にしなくていいんですが、分かる人には分かってしまうんでしょうから、こういう事書くのも無粋な気はするんですが、どう書けばいいのか正直分かりかねます。思い切って王様の耳はロバの耳と言ってしまえばいいんだろうか(それだけは流石にいたしませんが)。
というわけでミステリー的にはあまり気に入らなかったんですが、個人的には読んでよかったとも思っています。作中でキリスト教を扱っているのですが、知識がある人からするとかなりまずい事が書かれているそうなのですが、自分はさっぱり分かりませんでした。この事実を得られたのはいい経験だったと感じています。
こう書くと作品を貶しているように見えますが、自分は他の方の感想を見るまでは矛盾にまったく気付いてなかったし、むしろしっかり作品世界に入り込んでいた方だと思います。それなのに、実際は有識者からすると間違った描写が多々あったわけで、作品作りの難しさを改めて知らしめるものがあるな、と。
この方の小説は他の作品のほうが高評価らしいので、そちらを読んでみようかと考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました