世の中には安楽椅子探偵という言葉がありますが、ある意味この作品もその一派に数えられるのかもしれません。核シェルターに閉じ込められた男女4人が過去に起こった事故死について論議を重ねていき真相に迫る、という異色な設定ではありますが、状況などを思い起こし理詰めで選択肢を削ぎ落としていくその流れはまさに本格推理ものでしょう。
岡嶋二人氏*1は読みやすさと面白さを追求する姿勢は凄いものがあり、氏の作品には外れなしという下馬評があるかと思いますが、本書もこの例にもれずとにかく読者を楽しませようという徹底感があります。もう15年以上前の作品ではありますが、古さを感じさせない面白さですので、ミステリー好きな方なら是非読まれてみてください。
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