ライトノベルは殆ど読まないのでライトノベル界については疎いんですが、全6巻が毎月刊行、『街』や『428』が好き人にオススメできる群像劇、といった紹介文を見てると、普通のライトノベルとは毛色がかなり違うのではなかろうか、と思って手にしてみました。
うん、これは面白い。オススメ。
これだけで終わろうかと思ったんですが、出来のよさには比例しない売り上げみたいなので、少しでも面白さをアピールしておきます。
まず、文章がかなり読みやすいです。ライトノベルだから当たり前でしょ、って思われるかも知れませんが、平易で分かりやすいという意味だけではなく、多数の登場人物が次々出てくるのに読んでて混乱しない、この点が凄いな、と。
すらすら読める上に、先の展開が気になるような作りになってて、手にしたら読むのを止めるのが困難です。一気に三巻まで読んでしまって、このあと刊行後に一巻ずつしか読めないのかと思うと、ムズムズしてしまいます。早く続きが読みたい! 『24』といった海外ドラマを見てる人は、こんな思いなのかな。
作者の新城カズマ氏のサイト(はてなダイアリー!)では、面白い読者参加企画も登場してて、かなり凝ってますね。作中のとある事に対して推理して正解したら、なんと最終巻に自分を登場させることが出来るとの事。「〆切は12月5日です」とあるので、今月末の4巻を読了した時点で、推理するための材料は全てそろうことになりそうです。4ヶ月連続刊行ってことは、たぶん大晦日あたりに最終巻出るはずなので、よくもまぁギリギリまでこういう企画持ってくるなぁ、と素直に感心しました。
あと、推理が成り立ちそうってことで、何某がなく頃にみたいな、トンデモ系な真相ではないようなので、その辺りも期待してます。正解率1%って件について考えると、どうしてもこの画像のことを思い出してしまいます。
作者の方の性格や作品の雰囲気からすると、こういう事はなさそうなので(むしろあったら驚愕します)、素直に推理が楽しめそうです。あとは、手に取った人がどのタイミングで楽しむか、ってだけですね。
いつ楽しむか、で思い出したのが、PS3の『SIREN』のことです。
当サイトで感想とか書いてないので察してもらえそうですが、正直言うと期待してたほどの出来じゃありませんでした。偉大なる初代の劣化版にしか思えません。グラフィックは確かに凄くなってるけど、肝心のストーリー関連がイマイチだったのでガッカリしたんです。
この作品は実は変わった販売方法が取られていました。パッケージ販売の前に、ダウンロード販売が事前に行われ、パッケージ版の発売日にむけて、一日ずつタイマー式でプレイできる章が解除されていったのです。それはあたかも、TVドラマを毎週見て、感想や次週どうなるのかを楽しむ、といった按配です。2chでその様子を後からうかがい知ると、これがえらく楽しそうだったんですよ。ライブ感というか、そういう部分が。そういうわけで、オススメするにしても二種類あるかと思いました。
リアルタイムに推理も含めて楽しみたい人は今すぐ飛びつけ!
後から一気に読みたい人は年末に全六巻が出揃ってから飛びつけ!
まぁ結局のところ、飛びつけ!って言いたいわけですが。何はともあれ、今年の年末に向けて、また一つ楽しみが増えました。どんなラストシーンが待っているのか、みんなで確かめてみませんか?
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