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映画

哭声/コクソン

コクソン 映画

予告編すら見ないで「なんかヤバそうな韓国映画だけど『殺人の追憶』みたいなミステリーかな?」くらいの心境でKBCシネマに到着したら、まさかの156分もの上映時間にビビりました。確かに上映時間は長かったんですが、最後まで一瞬たりともだれずに見れて面白かったです。

やっぱり韓国映画はパワーがすごいですね。国家間のギスギス感はあるんだけど、ほんといい映画を作り出せる土壌や、それを味わう観客がいるからこそ、ここまでこれるのかな、と羨ましい気分になりました。韓国では700万人が鑑賞し、映画祭では韓国俳優ではなく國村隼氏に複数の賞(観客投票もあり)を与えているわけで、韓国映画市場は色々と凄いですね。

てっきりR15指定くらいはいってるかと思ったら、まさかの全年齢指定だったのは驚きました。確かに思い返してみれば、おどろおどろしくはあったけど、グロ描写は思ってたより控えめでしたしね。逆に言えばグロ描写に頼らなくても、あそこまでの緊迫感出せるんだなぁ、と。詳しくは述べませんが、とある日本人俳優の存在感が凄いので、何も知らずに見てもらいたいです。

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殺人ミステリーかと思ったら、裸で生肉を食う聖人が出てきたり、笑っていいのかどうか分からんテンションで繰り広げられる祈祷フェスが始まっちゃうし、「なんだこれ、すげぇ……どうなるんだ、いったい……」と最後までハラハラしながら鑑賞してしまいました。

普通に鑑賞しても迫力があって衝撃的で、ミスリードや不気味な雰囲気に満ちてて面白いんですが、自分の場合、たまたま小説書くためにキリスト教関連の資料をいろいろ読んだ直後だったこともあり、鑑賞中に色々気になる点が出てきて「え、まさか、あれって……」みたいなもやもや感があって、先の読めない展開と相まって「惑い」が生じていました。

見終えた後は他の人の感想を見る前に、まずは印象的なシーンや言葉でググっていき「やはりあれはひょっとして……」みたいな心境になっていく過程も楽しめましたね。自分で考察して気づきに至り、見終えた数時間後たって後から衝撃がくる、というのはなかなか無い体験でした。

とはいえ、これってキリスト教関連の知識が薄めな日本人だからこそなのかもしれません。たぶん韓国だと隠喩とかがすぐ分かって、また違う味わいだったのかなぁ、と。この記事では後半ネタバレあるので鑑賞後の閲覧推奨ですが、見た人が気になる國村隼氏が演じた役の意味について明言されてます。

一般の方のコクソンの感想で、個人的に一番読み応えがあったのはこの記事ですかね。作中の言葉をググっていくうちに、やはりこの話は実は……とぼんやり思ってた点がズバリ書かれてて分かりやすかったです。特に祈祷師の件は目からウロコ。

映画とゲーム比べるのもなんですけど『ドントブリーズ』は『バイオハザード7』ぽくて、『コクソン』は『SIREN』っぽい気がしています。4作品とも鑑賞した人が少ないだろうから賛同えられにくそうですけれど。
『ドントブリーズ』がストーリーは簡素にしつつも緊迫感を優先して演出を仕込んでくるとこが『バイオハザード7』と似てて、『コクソン』はなんというか「俺はいったいどんなジャンルの映画を見てるんだ。この物語はどこへ行き着くんだ」という良い意味での当惑感が『SIREN』に似てる気がしています。そう、何か得体が知れないところが。

とてつもない存在感がある作品なので、何も知らずに飛び込んで、翻弄してもらいたいです。

Amazonプライムビデオで見れるようになって、まみりんが興味をもったようなので「ネタバレになるから詳細は言えないんだけど、凄い映画だから見たほうがいい」と言ったら、夜中に見始めて、見終わった後は呆然としてました。

これは色々な人の意見をみたい作品だよなぁ、と改めて思った次第です。

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