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映画

ミスト

霧の中には”何”が待っていたのか……

映画化が困難ということでも有名なスティーヴン・キング作品を、今まで二度成功させてきた監督の新作。そういうわけなので何の前情報も無しに、まみりんと二人で見に行ってきました。

原作を未読ということもあってか、かなり面白く鑑賞でき、期待通りの出来栄えで満足です。とは言え、なかなか重い内容なので気軽には薦められない作品ではあるのですが。

キング作品のホラーってことで、勝手に『シャイニング』っぽい心理サスペンスものなのかと思ってたのですが、蓋を開けてみたら結構クリーチャーみたいなのがわんさか出てきて、これはこれでキング作品っぽいなぁって感じで見てました。割とグロいシーンも出てくるので苦手な人は見ない方がいいかも(と言ってもホラー嫌いなら最初から見ませんかね)。

霧ということで勝手に(ゲームですけど)『SIREN』や『サイレントヒル』みたいな雰囲気を期待してたんです。霧の中に何かが蠢いていて、それが少しずつ近づくと明確になってくあのイヤさ加減……てな感じではなく、割とビックリお化け屋敷系といった感じです。そういう意味では典型的な洋物ホラーってテイストでした。

じわりじわり追い立ててくるのではなく、なんか突進してくるって感じ。突然大きな音を立ててビックリされるってのは、俺的には怖がらせるってよりは驚かせるって感じなのであんまり好みじゃないかな。

とか書いては見ましたが、要所要所で芸が細かい部分もあるので、大きな音の件さえなければなぁ……て心境です。ロープが上に引っ張られるってだけで直接姿を見せなくても観客に想像させてくれるシーンとか、銃声が4回鳴っただけで何が起こったか想像させてくれるシーンとか。あと宗教とか貧富の差とかそういったアメリカ社会っぽさもしっかり出てて、いい意味で人間の嫌なところが出てましたね。

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皆さんが気になるであろうラストの件ですが、完全に予想外だったので素直に驚けて良かったです。ものすごく大きな怪物が出てきた後だったんで、てっきり地球規模で霧に覆われてる様が出てきて終わりなのかとか思ってたんですが、ああくるとは。

霧が開けたシーンから映画を見始めたとしたら、あのシーンは全く衝撃的ではないのに、物語を最初から追ってきた観客だけには皮肉さが分かるという素晴らしい構造。

まみりんと感想を言い合ってみたら、毎回違ってばかりなんですが、今回だけは珍しく一致しちゃいました。

「あの大きいの、退治されたんだ。ビックリ」

沢山飛んでる鳥みたいなのが小さく見えるほどの巨大さに神々しさまで感じてた直後だっただけに、ガスマスクの集団が淡々と火炎放射器で敵を焼きながらが進んでいく様が尚更印象に残りましたね。

ふむふむと思ってたところに、更にまみりんが一言。

「触手ってエロ以外でも使うんだー」

あの衝撃的なラストシーンを見た後のテンションが一気に下がりました。やっぱりまみりんと映画を見に行くのはやめた方がいいのかもしれない。

そんな中、前の方に居たカップルが無表情に去っていったのが印象的でした。たぶんスティーブン・キング氏が普段どういうものを書かれているか知らず、『ショーシャンクの空に』の印象で感動モノかと思って見に来たのかな。だとしたら、ご愁傷さまです……

霧の中には”何”が待っていたのか、気になる人は見に行っても損はないと思います。ある程度の覚悟を持って劇場に行くのであれば。

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