モテずに死ねるか！

花津ハナヨ
朝日ソノラマ
2006-08-25

この方の存在を始めて知ったのは、知る人ぞ知る富松というサイトでした。
淡々としつつも読ませる文章、というかその変な人柄が妙にツボにはまって楽しませていただいてたのですが、後から実は漫画家さんだと知ってビックリし、それもつかのま、今ではドラマ化されたスピリッツ誌連載中の『CAとお呼びっ！』でかなり有名になられて、遠いところに行ってしまわれたなぁ……と勝手に思ってたのですが、本書を読んでみたら「遠いと思ってたら実はすごい近くに居るような気がしたけれど、やっぱり違う意味で遠いところにいるような……」といった妙な感慨深さがあったりなかったり。
一言で言うと、30歳を過ぎた女性が彼氏を求める魂の遍歴詩、でいいでしょうか（よかねえよ）。読んでると「この人ネタで描いてるだけで、本気で彼氏欲しいとは思ってないんじゃ？」と感じられる方もおられるかもしれませんが、多分全部本気だと思います。誌上だから描いてないだけで、もっと赤裸々なことが満載でしょうから（過去サイトの有様から想像しています）。
作中の占い師さんからは「仕事で成功して人が集まればモテるから、今は馬車馬のように働け！」と言われてましたが、もう十分メジャーになって成功してるでしょうから、さぞやモッテモテなんでしょうね。でもそうするとこの漫画の続きが読めなくなって困ってしまうので、ぜひこのままモテないでいていただきたい（文章の端々に多少の矛盾があるように思えますが、それは気のせいですよ、きっと）。
何となくまみりんに読ませてみたところ、「おっもしろーい」と言って最初は笑ってたのですが、後半あたりになったら「ダメだよこの人、絶対にモテないよ！　こんな下品じゃモテるわけがないよ！」と言い始めたので、「まみりんに下品て言われると人として何か終わってるかもね」とツッコミを入れてみたら、「悪趣味なのは認めるけれど、下品じゃないから、わたし！」と逆ギレ。
その言葉を聞いた今、こうして更新してるわけですが、そしたら更新中にまみりんがとことこやってきて、「ダーリン、さっきのセリフなんだけどさぁ、悪趣味、ってところを好奇心が旺盛、って表現に変えといてよね」と言って去っていきました。言われたとおり、包み隠さずちゃんと表現しといたから、まみりん。