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日記

気持ちのこもったプレゼント

今年は夫婦そろって深夜残業の毎日でしたので、クリスマスが近いということを実感できないまま当日を迎えてしまいました。だからプレゼントなんて用意してません。むしろいつ買いに行けばよかったの?てな感じです。つーか、うちらはプレゼントとかはお互い自由に好きなものを買うことにしてますので*1、相手へのプレゼントではなく自分へのプレゼントを購入しにいく暇もなかった、って言った方が正確ですね。
なんか仕事ばっかだった反動からか、俺は思い切ってMP3プレイヤーとかデジカメとか購入しようと思いました。でも小市民な俺には今時のデジカメはそれなりに高価なのでまみりんに事前に相談してみました。
「えー、なんでデジカメとか今更買うの? 買ってもちゃんと使うの?」
「使うってば。じゃなきゃ買おうと思わないって」
「今まで写真とかほとんど撮らなかったくせに」
「今までのは起動が遅かったりデカかったりしたから、なんとなく持ち運ばないから使わなかっただけだって。今時のデジカメなら手ブレが無かったり、ズームで遠くまで撮れたりして凄いんだよ!」
「……なんかあやしーね。なんか隠してない?」
「なにを?(出来うる限りの純粋そうな瞳で)」
「まさかと思うけど、盗撮とか考えてないでしょうね?」
「え、なんで盗撮とか発想が出てくるの?」
「だってズームだとかなんか力説してたし」
「あれは言葉のあやだって」
「言葉のあや?」
「いや、まぁ、今のデジカメだと手軽に綺麗に取れていいよ、って話」
「ふーん。でもねー、なんでデジカメ買うかなー、この時期にー」
「クリスマスなんだから、たまにはドーンとお金使ってもいいじゃんか」
「えー、デジカメ使うのほんとにー?」
「……まみりん、なんかあやしくない? なにか隠してない?」
「え、そんなことないよ!」
「ひょっとして、クリスマスにバーゲンで服を買いたいから、予算が足りなくなるのはやだなー、とか思って反対してない?」
「えー、なんでダーリン、わたしが考えてること分かるの? エスパーだ!」
「こんなんでエスパーになれるんなら、まみりんの会社の人たちも全員エスパーだって」
「エスパー伊藤にならなれそうだよね」
といった感じに話の方向が良く分からなくなってきたのですが、結局バーゲンの服は少しすればいきなり安くなるだろうから、とか適当なこと言ってデジカメを購入するのを納得させました。
しかし、まみりんから一つ条件があるとのこと。ヤな予感しかしません。
「ダーリン、なんかさー、わたしたちって心のこもった手作りのプレゼント、ってお互いにあげたことが無いよね。いつもお金で何か買ってあげるだけで、全部お金で解決しようとするのって、何か味気なくない?」
「まぁ、そうだね」
「でさー、今からダーリンに手作りで何か作ってもらう、ってのも無理だと思うし」
「手料理とか作ろうか?」
「(ガン無視しつつ)でさー、わたし、欲しいものがあるんだよねー」
「それってお金で解決できないもの、ってこと?」
「できるといえばできるし、できないといえばできないんだけどさー」
今となって思うんですが、まみりんが正論を言い始めた時はロクなことになりません。今までの経験上分かってたはずなのに、俺は言ってはならないことを言ってしまったのだ、とのちのち後悔するのでした。
「はっきり言いなよ。俺にできることならやってみるから」
あー、言っちゃったー
「え、ほんとに? ダーリン、わたし新しい部屋が欲しいんだけど」
「思いっきり金で解決しないといけない話じゃんかー!」
「ちがうちがう、現実のお部屋じゃなくてさー」
「まさか……」
そうです、どうぶつの森の増築をして、部屋を増やしてほしいというのです。ゲーム内のお金で結構な額の料金がかかります。ウチの村では果物を各種育てて一個500ベルで売ることができるので、一気に収穫すれば10万ベルくらいは確保できるのですが、増築って60万ベル以上します。しかも回数があがるたび増額します。三度も増築するのに幾らかかるのか、どれくらいで稼ぎきれるのか、考えたくもない。
「今からじゃクリスマスまでには無理だって。だいたい、一度果物を取ると三日は再び収穫できないから、稼げる額に限度があるよ。釣りとかカブでも無理だって」
「無理じゃないんだよねー、ダーリンが頑張ってくれさえすれば」
そしてまみりんはブラウザから攻略サイトを開きながら言いました。
「最初の頃にダーリンって、利息でお金が稼げないかと電話で時間を弄って、結局お金が増えなくて、村が雑草だらけになっただけ、ってことがあったよね」
「もうその話はよそうよ。思い出したくない……」
「スローライフを楽しもうとかサイトで書いてたくせに、ゲーム内の時間を弄ってまで楽してお金を稼ごうとしててさー、大人って嘘つきだよねー」
「だって、仕事から帰ってきたらたぬきちの店は閉まってるし、物を売ることすら出来ないし……社会人なんだから、少しくらい効率高めようとしても仕方ないじゃん?」
「またすぐ社会のせいにしてー」
「なんだよ、人を悪者みたいに言ってるくせに、成功したら自分もやってみるとか嬉しそうに言ってたじゃなんか!」
「失敗したくせに!」
「うう……」
「でもねー、あれって電話じゃなくて、DS本体の時間だけ弄れば成功するらしいんだよーね」
攻略サイトを指し示しながらニヤニヤしつつ、まみりんは語ります。
「あー、そうだったんだ。仕事がまだ忙しくない時に知ってれば、今頃は……」
「今からでも遅くない、とわたしは思うわけなんよ」
まみりんはニヤニヤしてこっちを見てます。何が言いたいのか分かってきましたが、敢えて黙ってました。するとまみりんは続けます。ニヤニヤしながら。
「5万ベルくらい銀行に預けて99年DSで時間を経過させると、利息で99999ベル貰えるらしいよ。だから、少しダーリンが頑張りさえすれば、すぐに増築くらい出来るようになるって!」
「……それって、もんのすごい単調作業の連続じゃない?」
「ショートケーキにイチゴをのせて8時間過ごすバイトよりマシだって」
「……と言うかさ、現実のお金がどうぶつの森のお金に置き換わっただけで、結局お金で解決しようとしてるんじゃないの、これって?」
「世の中、お金がないと結局は生きていけないんだよねぇ……」
タバコも吸えないくせに、タバコの煙をフーッとけだるげに吐く仕草をするまみりん。かなりのレベルの挑発行為です。虎眼先生の前でイレズミを見せるくらいのレベルです。あいにくと俺は虎眼先生ではありませんから、ただただ挑発に耐えるのみです。
「ダーリン、自分に出来ることならやってみる、って言ってたよね?」
「まぁ言ったけどさ、だからってこんなの……」
「あと、私の村でやると雑草が生えて大変だから、ダーリンの村で時間操作してね」
「えー、マジでー?! ああなると雑草抜くだけでも精一杯でツラすぎなんだけど!」
「だからダーリンのDSでやって、って言ってるじゃんか。あとお金だけWi-Fi通信で手紙に添付させてといてね。増築は自分でするから。気を利かせたつもりで勝手にたぬきちにお金渡して増築させたら怒るからねー!」
なんかもう、まみりんの中では俺がそうする、と決定しているみたいです。
「もう、これはダーリンの気持ちの問題だよ。ダーリンが気持ちを込めて、私のためにベルを稼ぐの。そう思うとやる気でない?」
返事をする気力もなく黙ってると、ほどなくして冷たくまみりんは言い放つのでした。
「デジカメ買わないよ。絶対に買わせないよ。いいの?」
正直言うと、ぶつ森の画面を綺麗にとりたいなぁ、と思ってデジカメほしいとか言い出したので盗撮疑惑とかかけられても黙秘するしかなかったわけですが、結局は因果応報なことになったようです。ぶつ森のためにデジカメを買い、ぶつ森の中でお金を稼ぐ。今の俺にはふさわしい所業ではなかろうか。
こうして俺は修羅への道を踏み入れたのでした。
長くなったので続きます。

  • 注1 : 過去に何かあったのだろうか、と想像していただけると幸いです。

コメント

  1. キタロー より:

    お初っす
    一言いいます
    草抜きは本気出せば一時間で終わります
    あと、かかるかねは
    300万ベルぐらいあると大丈夫です
    後増やし終わった後に時間戻すのも忘れずに

  2. 嶽花 より:

    はじめまして。
    なんか草は気合入れて抜くのが面倒になってきたのと
    雑草生えてないとウチの村みたいじゃないみたいなので
    我慢できなくなるまで放置しておきます。
    決して他のゲームに手を出して森じたいを放置しているわけでは……
    決して脳年齢を鍛えるために時間を戻したからもういいやとか
    思っているわけでは……

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