まみりんの会社は年末年始が地獄のような忙しさらしく、社員さん達は「どうしよう、もうすぐ年末がくる……正月がきてしまう……」と死人のような表情をしていたそうです。そこでまみりんは単に暇だったからみんなを和ませようと、ちょちょいと自画像を作成したんですって。
実際のまみりんとそっくりだったので社内で大うけだったらしく、更にまみりんが小ネタをきかせてこう言ったそうです。
「さ〜て、来週の残業時間は〜?」
そういった瞬間、和やかだった雰囲気は終わり、どんよりとした沈黙が辺りを覆い始め、仲良しの社員の人が「やめてよ、洒落になってないから……」と死人のような顔で呟いたらしいです。
といった話を先週聞いたのが最後、まみりんと今週はまともにお話していません。だって深夜残業が凄すぎてその日のうちに会社から戻ってこれなくなったから。まみりんが帰ってきても俺は寝てるし、俺が起きたときにはまみりんが寝てるわけです。メールでちょこちょこやり取りはしてるけど、まともに音声では喋ってません。
そんなわけで今朝、出社前にベッドで寝てるまみりんの頭をなでながら、なんとなく「さ〜て、今週の残業時間は〜?」とつぶやいてみました。すると今まですやすや寝てたまみりん、カーッと目を見開いて「やめてよ! 冗談じゃない!」と大声で叫び、そのまま瞳孔が開いた表情のまま固まってました。
俺は俺で固まってました。ホラー映画の登場人物になったような気分です。あの時の恐怖感をどう表現すればいいのやら。多分虎眼先生に切られる直前はこんな心境なのかもしれない(そして「グェー」と言いつつ内蔵ぶちまけ)。
そんなことを思って見守ってると、そのうちまみりんは静かに目を閉じてまたすやすやと眠り始めました。そして真に驚くべき言葉をまみりんは呟き、そして俺は聞いてしまったのです。
「下ネタプードル……」
まみごやのあの日記は嘘なのかと思ってたのですが、それは誤解だったらしい。念のためにわざとじゃなかろうかと昼過ぎにメールで確かめたけれど、記憶にないって返信がきました。俺はまだまだまみりんを理解していなかったのだなぁ。多分死ぬまで理解しきれない気がする。
コメント