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小説

てるてるあした

てるてるあした

てるてるあした

加納朋子
幻冬舎
2013-09-11

加納 朋子氏と言えば、『ガラスの麒麟』『魔法飛行』といった日常に近い領域でのミステリーを紡ぐ連作短編集、といった印象があったのですが、たまたま手にした本書もその系統でした。つまりあの優しい視点のおりなす作風は健在だった、ということです。
今まで読んできた作品と比べると、この作品の主人公の女の子はかなり可愛そうな境遇で、最初は読んでてつらかったです。ミステリ的な味付けも比較的薄いのですが、成長物語として魅力的だったのでつらつらと読み進めてしまいました。話が進むうちにだんだんと精神的にも逞しく成長していく女の子の姿と、女の子をとりまく周りの人々の厳しさ・暖かさから目を離せなくなり、最後はかなりほろりとさせられました。
爽快な読後感というのとはまた違うんですが、かなり暖かい気持ちになりました。体調を崩して実家で療養している時に読んだのですが、かなり精神的に癒されたのではないかと思います。

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