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小説

オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り(新潮文庫)

オーデュボンの祈り(新潮文庫)

伊坂幸太郎
新潮社
2003-12-01

読んだきっかけといえば、単にYondaパンダグッズが欲しいなぁ、って程度だったんですよ。こう見えても栞を集めるのが好きなので、今年のプレゼントの二冊読んだら必ずもらえる金色のブックチャームはぜひともゲットしたいなぁ、といったグリコのおもちゃが欲しい子供と同じような行動原理を胸に書店の文庫コーナーを探索していたわけです。すると店員さんの手書きのポップが目にとまりました。
「こんなミステリー見たことない! 未見の人は何も言わずに手にとって見てください!」
なんでしょう、この興奮を隠そうともしない、筆圧が高そうな魂の叫びは。これはアツいな!と思って背表紙のあらすじを見たら、あのポップに書かれているのは事実だと分かりました。大雑把に言うとこんな風です。
殺人事件の被害者は預言者のカカシ。
予知ができるのにカカシはなぜ殺されたのか?
これはかなり高度な隠喩か何かなのだろうかと戸惑いつつも、これ以上あらすじも読まずに手にとって見た方が幸せになれそうな気がしました。迷わずに購入し、帰宅してすぐさま読みふけって、俺は正しかった!と興奮しました。こんなミステリー見たことない!
洒落た文体、奇妙な登場人物、不可思議な舞台。これらが渾然一体となって、まず他ではお目にかかれないような世界観が描かれています。一種のファンタジーにも思えますが、実はミステリー的なガジェットも仕掛けられていて、最後にはからみあっていた伏線が綺麗に解決するカタルシスも味わえるので、広義な意味でのミステリーと言ってしまうことにします。かなり広範囲になってしまいそうですが。
かなり個性的なので好き嫌いが分かれそうな気もしますが、好きな人はかなり愛せる作品になる可能性が高いと思います。ネタばれするのも怖いので、今確実に言えるのはこれくらいですね。
未見の人は何も言わずに手にとって見てください!

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