とても丁寧に作られたアドベンチャーゲームで、この手のジャンルが好きな方なら買いでしょう。都市伝説と刑事事件を絡めた独特の雰囲気で、捜査方針によって科学的展開になったりオカルト展開になったりして、一つの事件を二つの側面から見つめて補完しあう様は味わい深いです。
アドベンチャーゲームとしてのシステムも新しいものがあります。重要な選択肢を選ぶのに制限回数があるカリッジシステム、事件の内容を思い返て捜査方針を固めるセルフクエスチョンシステム、人物相関図にキーワードを当てはめて事件の全貌を纏める推理ロジック、といったシステムの数々は総当り制のアドベンチャーにはないちょっとした緊張感を与えています。
零話、一話、二話、最終話、とメインストーリーは全四話と少なめに思えるかもしれませんが、これに隠しシナリオが四話あるのでボリューム不足ということはないと思います。完全クリアに25時間くらいかかりましたので。とは言え再読するゲームなのに会話スキップが遅めなせいで、時間が余分にかかったという点もありますが。その辺りがキツいかもしれないですけど、それでも話が見たいので頑張りましたよ*1。
メインキャラ・サブキャラあわせて30人ほど登場人物が出てきますが、その誰もがいい味を出しています。個人的に好きなのは、怖い話が苦手なのに怖い話を主人公にしてくる強面な小暮刑事ですね。キャラが魅力的なだけに彼らがもっと活躍する場(ストーリー)がもっと豊富だと嬉しかったのですが、それは続編が発売されるのに期待したいところです。
- 注1 : 2005/07/14に『流行り神 Revenge』という操作性をアップさせたバージョンが発売されるので、これからプレイするならそちらがいいでしょう。既読選択肢が分かるようになっていたりしているそうです。
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