警察じゃけぇ、何をしてもええんじゃ(声に出して読みたい日本語)
任侠映画は好きじゃないんですけれど、劇場公開中の本作がかなり評判がいいので前作をまずは見たんですけれど、役所広司氏の演技に圧倒されました。あまりにも凄かったので、翌日は平日だったにも関わらず、映画館に足を運んでみましたが、こちらも凄かったです。
原作小説版のラストと映画版ラストが違っているため、そこから小説版続編につなげるための話として、オリジナル脚本で本作を撮影したとのことですが、実によくできた続編でした。前作の設定を活かしつつ、また違った魅力を醸し出しているので、かなりいい仕事をされたと思います。
実力派の俳優ばかり集まってて、演技力に圧倒されるばかり。キムタク主演で話題のゲーム『ジャッジメントアイズ』にも出演してた方が、かなり印象変わる演技をされてたのが心に残りました。残酷描写もけっこうキツいので、苦手は人は無理かもしれませんが、それでも見てほしい傑作ですね。
ハリウッド映画みたいに派手な爆発とかはないですが、古き良き日本映画の良さを凝縮させたような渋さ、それでいてある意味現代的に話がスピーディに進むあたり、全く退屈させずに最後まで集中して見れました。冒頭の敢えて画質が荒い東宝ロゴが出てくる辺りから、大きな気概を感じます。
いきなり本作から見る人はあまりいないと思いますが、前作を見ているのを前提で話が進んだり、過去の登場人物の名前が出てくるので、前作を絶対に見てたほうがいいと思います。
夜の回に見に行ったので、あまり人は居なかったのですが、それでも若いカップルが結構いたのに驚きました。そしてみんな顔から表情がなくなってるのにも。
その有様を見てると、昔まみりんと結婚前に『ミスト』を見に行ったら、『ショーシャンクの空』のイメージが強くてスティーブンキングがホラー作家と知らないと思われるカップルが、みんな絶望的な顔をしてたのを見て「知らずに来たのかな……」と妻と顔を見合わせて苦笑いしたのを思い出しました。
とはいえ本作の場合は明らかに前作見てないと来ないでしょうから「わかっててキミらカップルで来たの?」と頭の中で疑問符が回り続けます。でも彼らはみんな末永くお付き合いして結婚するんじゃなかろうか、と思うのです。この映画を一緒に見て、仲良くしていられるんなら大丈夫でしょ。カップル向けの踏み絵という側面もあるのかもしれません。
なにはともあれ、原作小説の続編もこのクオリティで映画化されるだろう、と確信をもって待つばかりですね。
コメント
孤狼の血 LEVEL2見ました。
前半から残酷なシーンが出てきて少々キツかったのですが、徐々に話が展開していって面白かったですね。
カップルが結構いたという事ですが、恐らく主演の松坂桃李、チンタの姉役の西野七瀬が同性異性問わず人気のようなのでその影響かなと推測します。
敵役の演技が評判になっていましたが、実際見たら評判通り凄かったですね。
カップル多めだったのはそういう理由だったのでしょうね。
西野七瀬さんについてググったら乃木坂46の元メンバーとのことで納得しました。元アイドルにしてはしっかり演技されてたのではないでしょうか。
映画『嘘喰い』もこの人が出演されて、監督もこの監督にしてもらえたら傑作になったのでは……
敵役はほんと凄まじかったですね。昨年イチのインパクトでした。