同時期に連載開始された医療漫画の『ブラックジャックによろしく』(以降、BJと略記)の方は世間一般に大々的に知られていると思うのですが、こちらの方も内容では負けていないと思うのにマイナーよりですね。
連載誌が違う、広告の力の入れ方が違う、と言ってしまえばそれまでなのですが、どちらも知ってる自分は『医龍』の方だけ購入していたりします。どこが自分にとって違うんだろうか、という観点で考えてみるとすぐに思いつくのが主人公の立場の違いですね。
『医龍』でははぐれものながら天才的な技術を持つ外科医、『BJ』ではこれから染まっていこうとする研修医。どちらが面白いかという問題ではなく、ドラマ的に盛り上がりを期待できるという意味で医龍が好みだったのかな、と。爽快感があって、キャラが立ってる感じが自分好みだったのではないか、と。
特に『医龍』の三巻の満月のシーンなんかは『BJ』ではなさそうな、映画好きな自分の好みのシーンだったりしました。このシーンなどを含めて現実っぽくない、と言われる方も多いと思いますが、演出という面で見ればとてもよく出来ているのではないかと思っています。何を期待して作品を鑑賞するかの好みにですね。『BJ』のような重々しいドキュメンタリーがいいか、それとも、という感じで。
あと、この作品には当初から明確な目的、バチスタ手術の成功、というものが見えているため、それに向かって話がどう進むのかという点で興味深くあるところもいいかな。病院の制度が変わってめでたしめでたし、なんて展開にはなりえないと思うので、どう盛り上げてどう収集つけるのか、先が楽しみです。
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