回路

『カリスマ』に続いての黒沢清監督&役所広司の作品。以前は比較的ストーリーが明確に存在して流れを追えるような構造だったと思うのですが、『カリスマ』以降、特にこの作品は多少難解と言うかシュールと言うか、何かをぼやけさせたようなテイストです。
正直言って、個人的にはこの映画の主題みたいなものや、結局何がどうなったのかとかは良く分かりませんでした。再鑑賞したり、小説版を読めばもう少し分かるのかな、とも思うのですが敢えて見ないでおくことにしています。
そういう味わいの作品なので、前三作に比べるととても一般人むけにお勧めできるものではないですが、とても強烈な印象を残すシーンが二箇所ほどあります。

下手にこの映画の内容を理解してしまって、あれらのシーンの自分の中での不気味さが損なわれるくらいなら、と思ってただただシーンを見つめてしまいます。