まみりんが職場で怒られたらしい。
「えーとね、売り場でお客さんにアドバイスしたんだけどね〜」
「え、アドバイスしたのに怒られたの？ なんて言ったの？」
「この色合いだとババくさいですね、って言ったらお客さんも納得してたんだけど、あとから先輩に呼び出されて注意された」
え、なんで良いこと言ったのに怒られたみたいな空気だしてるの……？
「そこは、シックな色合いになりますね、とか言葉を選ぶべきじゃない？」
「そっか〜、気をつけないと〜」
具体的な対策、絶対に考えてないやろ。これ、絶対にまたやらかすパターンだ……
「先輩に、あなたはおっとりしてるから許されてるかもしれないけど普通はお客様にあんな言葉づかいしないでしょ、って言われた〜」
まぁそりゃそうでしょ。
「えー、わたしってそんなに口が悪いの〜？」
ダメだこいつ、早くなんとかしないと……
「普通の人だったら初対面のバイトの先輩にこんな事言わないでしょ？」
「えー、どうすれば治るかなぁ〜？ ボイトレの先生に相談してみようかな〜」
アレクサが反応しないから、滑舌はっきりするためにボイトレ通い始めた妻に、諭すようにこう言いました。
「仮にボイトレの先生に相談して、『じゃあ一緒に治しましょう！』って言ってくる先生は信頼しない方がいいんじゃない？」
「えー、どうして？」
「ボイトレ上達して、はっきりと饒舌に毒を吐くようになったらヤバくない？」
「えー、他の方法で治らないかな〜」
ボイトレで本気で治すつもりだったのか……？
「まず人並みの感性を育てないとダメじゃない？ だいたいさぁ、ババくさい、って年配のお客さんに言ったの？」
「最近は若いお客さんも来るんだよね。やっぱり若い子の方が楽しいよね〜」
「じゃあ、若い子じゃなくて、おばさん相手だから毒吐いてるの？」
「そういう事じゃなくてさ〜、子犬と老犬きたら、子犬の方がいいでしょ？」
こ、こいつ……この流れでナチュラルに、お客さんを犬扱いしやがった……ついさっき気をつけないとと言ってたのに……
「犬扱いはあんまりじゃない？」
「じゃあさ〜、子猫と年寄りの猫がきたら、子猫の方がいいでしょ？」
犬を猫に変えただけで、お客さんを畜生扱いしたままじゃんか……
取り敢えず訓練方法として、ババくさいとか不適切な言葉を喋ったら電流が流れるような仕組みを提案したら、人を性犯罪者みたいに言わないでと怒られました。
正直言って、生まれつきだから治らない、って意味じゃ同じレベルだと思いました。
ナチュラル・ボーン・毒舌。
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