水泳×書道×アニオタ×新興宗教×超能力×父探し×夏休み=青春(?)。モーニング誌上で思わぬ超大好評を博した甘酸っぱすぎる新感覚ボーイミーツガール。センシティブでモラトリアム、マイペースな超新星・田島列島の初単行本。出会ったばかりの二人はお互いのことをまだ何も知らない。ああ、夏休み。
このあらすじを見てどんなマンガかすぐ分かる人はいないと思うんですが、マンガ大賞の第二位だったこともあって気になって手にしたところ、読み終えた今となっては実に作品の雰囲気を表現してる文章だと思いました。
試し読みとかで一話だけ見ても、この面白さは伝わらないかもしれないです。最初のころは、ほんわかした雰囲気で、味のあるセリフ使いだなぁ、くらいの感触くらいになるんじゃないでしょうか。
それでも読み進めていると、段々とミステリーっぽくなってきて、ほんわかしてるのに先が見たくなるような物語の謎が提示され、最終的には甘酸っぱいボーイミーツガールに着地する、というちょっと変わった流れだったりして、結局のところ上巻を読んでしまったら下巻まで読み終えずにはいられない面白さでした。
なんだかんだで魅力なのは、ほんわかしてるセリフ運びではないでしょうか。とか言いつつも一番笑ったのは、夏休みの絵日記ですけれど。一見矛盾した文章なんだけど、子供らしい表現で謎な言い回しになってる辺りとか。
ちなみに期間限定で、雑誌掲載バージョンがWebで読めるのですが、今は第三話しか読めないから、単行本で読了済の方向けのサービスといった感じですかね。ページ柱のあらすじとか人物紹介とかアオリとかが読めて、なかなか新鮮です。Kindle版で修正して収録してくれないかなぁ。
派手さはないんだけど、読んでて穏やかな気分になる作品ですね。短編集がそのうち出るみたいなので、早く作品がたまってくれればなぁ、と思う今日このごろでございます。
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