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漫画

皆殺しのマリア

皆殺しのマリア (Vol.1) (Beam comix)

皆殺しのマリア (Vol.1) (Beam comix)

TKD,竹谷 州史
エンターブレイン
2002-12

自分にとっては音楽と言う存在は鬼門のようなもので、音楽そのものに対する知識も無ければ、興味も人並みほどない(とは言え以前よりは遥かに人並みに近づきつつあるのだが)。もっとはっきり言うと苦手で、接し方が分からない……そう、異次元みたいな存在。
それでも、創作という観点からすると、なんとなく少しは分かるような気もするのです。産みの苦しみ、試行錯誤、闇、衝動、熱、狂気、産みの喜び、といった感触。知人が「ミュージシャンにはドラッグも必要な時もありますって!」と冗談まじりに言っていたのを思い出します。冗談っぽく言っていたけど、冗談には聞こえなかったし、ドラッグ未経験の身であっても頷けるものがあった。
そんな”創作者”の熱さ、勢い、イカレっぷりが、独特の迫力の筆致で塗り込められている作品。紙面からは物理的に音楽は聞こえてくるわけもなく、音感のない自分には「音楽が聞こえてきそうだ」と言えるわけもないのだが、この勢いを見ているとコンサートで総立ちになっているような感興を味わってるような錯覚を覚えます。

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