前作はスーパーファミコン版だから、22年ぶりの続編ってことになりますね。これだけ時間がたってると、前作やってない人も多いかとは思いますが、ストーリー的なつながりは皆無なので、そういうことは気にせずにプレイして大丈夫です(というかなんで続編にしたのか不思議なくらいですが、2つの世界を行き来するから、って理由くらいしか思いつかなかったです)。
とにかく久々に熱中してワクワクしながら遊べたゲームでした。年末年始は実家に帰ってたんですが、3DSだから手軽に遊べてよかったです。子供の相手のすきま時間に、と一時間くらいでダンジョン一個クリアできるようなバランスですし、それでいて濃いゲーム性が楽しめるとはたまりません。こんなゼルダ三昧な年末年始は今後なかなか過ごせないだろうと思うと貴重すぎましたね。
個人的嗜好で歴代ゼルダ内で比べても、かなり上位に入る面白さでした。理屈上では時オカがゼルダ最高傑作と認めざるを得ないのですが、自分の中で一番好きなゼルダは神トラ1なんですよ。理屈上では夢島の方がアイテムの使い方や演出などが更に優れてる、と分かっちゃいるんですが、なんかもう思い出補正なのか自分じゃ分からないんですけど、とにかく神トラ1が最高なのです。
そして本作ですが、敢えてはっきり書くと、自分の中での神トラ1の面白さは残念ながら超えれてなかったと思います。とはいえ、相手が神トラ1なのが悪いだけで、これ単体でみたら実に楽しいゲームなのは間違いないです。
幾つか欠点があるので減点方式だとそうなってしまうというだけで、ゼルダの当たり前を崩してきた数々の斬新さは、マンネリ感を打破してくれたのではないでしょうか。全体的にストレスを極力なくして無駄な時間を過ごすようなことがないように、プレイしやさを追求しまくった細やかな工夫が盛り込まれていて、それでいてしっかりゼルダらしさは失ってないので見事なものです。草を刈ってるだけで楽しい、なんて他のゲームではなんで味わえないんだろう。
一時期のゼルダは謎解きが過去の作品の焼き直しみたいになって、頭にピコーンと電球が灯るような自ら閃いた瞬間というものが少なくなってた傾向があったんですが、本作は新アイテムや仕掛けがかなり増えていて、謎を解く喜びが多くなってたと思います。
何と言っても今回のウリともいえる壁画システムが、想像以上にスムーズでいて謎に深みを与えていましたね。闇の神殿のアレとか、ラストのアレとか、よくもまぁ壁に絡めてこんだけ仕掛けを思いつくなぁ、と感心することしきりです。
立体視との相性もバツグンでした。高低差の視認が楽になり、複数階層を行き来するダンジョンもイメージしやすくてよかったです。いつもは3Dボリュームは常にオフにしてるのに、本作を遊ぶときだけはオンのままにしてましたね。
アイテムがレンタル性になってるのは、個人的には賛成です。ダンジョンの攻略順番がかなり人によって変わったのではないでしょうか。ちなみに自分の場合は「はぐれ、森、亀、水、砂、闇、氷」の順番だったような(うろ覚え)。セーブ場所に瞬時に移動できるので、いろいろなダンジョンへ行って、行き詰まったら気分転換に他の場所へ行ったり、と気ままに遊べるのが良かったです。
ただ、ほぼどのダンジョンからでも始められるので、敵の強さが後から入る頃には弱く感じられるのが残念でした。謎解きメインとはいえ、初代ゼルダみたいにいきなりレベル6のウィズローブ軍団に惨殺されたり、みたいな展開がないのも少し寂しかったです。後から入ると敵が強くなったりするようなシステムにしても良かったのかもしれませんが、調整がより難しそうなので今回はひとまずこれで無難だったのかも。
次に発売されるであろう、WiiU版のゼルダがどのようなモノになるのでしょうか。新しさとゼルダらしさを両立した、素晴らしい物になってくれると期待します。
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