ゾンビ映画やホラー映画は、ミステリー映画と並んで割とよく見る方なので、本作の存在は以前から気になってました。でもレンタル屋で探しても、なかなか見つからないので今まで手にしていませんでした。
きっかけはGEOのiPhoneアプリです。TSUTAYAのアプリは色々な意味で使い物にならないんですが、GEOアプリは在庫検索などがかなりしっかりしてて、自宅の近くのショップに確かに在庫があると確認がとれました。
そこで再度探しに行ってもやはり見当たらないので、よくよくジャンルを見てみたら「コメディ」という分類になってて驚きました。もしやと思って洋画コメディのコーナーに行ったら、「ホラーコメディ」なる小さなコーナーがあって、世の嗜好の細分化は侮れません。
で、実際ホラーコメディってどんなんだよ、と思って鑑賞し始めたんですが、確かにホラーで、確かにコメディでした。その昔『キャプテン・スーパーマーケット』や『ブレインデッド』を見た時も似たような感覚がありましたが、これらはシュールというか斜めな感じの笑いだったような気がします。
そういうのに比べると、本作はかなり分かりやすいコメディ色がありますね。状況が逸脱しすぎて失笑してしまう、というのとは違って普通に笑わされてしまう感じ。冒頭では主人公がボンクラすぎて、世間でのゾンビ化に気づかないまま生活してたので、もしかして最後まで気づかないまま物語が終わってしまうような不条理コメディなんだろうか?と懸念してたんですが、そうはなりませんでした。
徐々に状況が切迫してきて、さすがの主人公もゾンビの存在を認識し始めて対策を考えてきたり、ゾンビものでは定番のシチュエーションもあったりするから、そういう時はさすがに笑い飛ばせる気分にはならないんですが、全編にわたって何故か緊張感はなかったのが不思議なくらい、ホラーな舞台でのコメディが成立してました。
ゾンビものの名作といえば『ドーンオブザデッド』が挙げられるとは思いますが、本作はコメディのふりしてかなり完成度が高いので、ゾンビものの違う方面の名作として外せないのではないでしょうか。
かなりオススメですが、どういう気分の時に見ればよいのかは、自分でも表現しかねます。そうですね、ホラーとコメディが同時に見たい時にいいんじゃないでしょうか。
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